皆さん、こんにちは!TAKAHIROです!
楽天スーパーSALEとお買い物マラソン。楽天に出店したら、この2つのお祭りと年中付き合っていくことになります。そして店側として調べると、「全商品半額にしよう」「ポイント10倍だ」と、とにかく派手に乗ることが正解のような情報が多い。
でも、8年店をやってきた僕の答えは少し違います。この記事では、セール前に実際にやっている準備の順番から、「クーポンと倍率どっちが効くのか」問題、そして「あえて全力で乗らない」という選択肢まで、現役店長の本音でお話しします。
自己紹介をしておくと、僕は楽天市場で店をやっている現役の店長です。楽天は8年目、年商は6,000万円ほど、累計売上は3億円を超えました。スーパーSALEもマラソンも、数えきれないほど走ってきました。
この記事でわかること
- スーパーSALEとお買い物マラソンの違いと、店側から見た意味
- セール前にやることの順番4ステップ(クーポン→ページ→在庫→施策)
- セールの棚に並ぶためのイベント商品申請と、間に合わなくなる「4週間前」の壁
- 合格したあとに触ると消される変更(一度消えると戻せません)
- クーポンとポイント倍率、どちらが効くかは客単価で決まる、という話
- セールに全力で乗らないという戦略と、DEALについての正直な感想
では、いきましょう。
スーパーSALEとお買い物マラソン|店側から見た基本
まず整理から。どちらも「買い回り」——複数の店で買うほどポイント倍率が上がる仕組み——を軸にした楽天全体のセールイベントです。
| 楽天スーパーSALE | お買い物マラソン | |
|---|---|---|
| 開催頻度 | 年4回(3・6・9・12月が恒例) | ほぼ毎月1〜2回 |
| 規模 | 楽天最大級。テレビCMも打たれる | スーパーSALEの小型版 |
| 店側の位置づけ | 年4回の大きな山 | 毎月の定例戦 |
| 客層の傾向 | CMで新規のお客さんも流れ込む | 買い回り常連の既存客が中心 |
店側にとって大事なのは、この期間は楽天市場全体のお客さんの財布が開いているということです。普段の平日と同じ品揃え・同じ見せ方で立っているだけでも売上は上がります。問題は「どこまで積極的に参加するか」で、これは後半でじっくり話します。
もう1つ、客層も少し違います。スーパーSALEはテレビCMの影響で普段楽天で買わない人まで流れ込んでくるので、新しいお客さんに見つけてもらうチャンスです。一方のマラソンは、買い回り慣れした既存のお客さんが中心。リピーターへの定例のご案内が軸になります。後半で話す「どこまで乗るか」も、この違いを頭に置いておくと決めやすくなります。
スーパーSALEには「申請しないと並べない棚」があります
ここで、出店したばかりの人がまず見落とすところを1つ。スーパーSALEの期間中、楽天の検索窓にはセール商品だけを表示する専用の検索が付きます。「楽天スーパーSALEサーチ」と呼ばれるもので、セール中のお客さんはここから商品を探します。
この棚には、ただ値下げしただけでは並びません。「イベント商品申請」という手続きを出して、楽天の審査に通った商品だけが載ります。値札を下げてもサーチに載っていなければ、お客さんはお祭りの会場ではなく普段の検索結果の中にいるままということになります。
| サーチ上の区分 | 割引率 |
|---|---|
| 半額商品 | 50%以上の割引 |
| 割引商品 | 10〜49%の割引 |
逆に言うと、割引率が10%に届かない商品は、そもそもこの棚に置けません。「セールだから少しだけ安くしよう」だと、値引きの分だけ損をして露出は1ミリも増えない——これが一番もったいないパターンです。申請の条件は、のちほど「イベント商品申請」の章で具体的に見ていきます。
逆に、この棚に載ってしまえば強いです。サーチの中に並んでいる商品の数は、普段の検索結果と比べて桁違いに少ない。同じキーワードでも、競争相手がぐっと減った場所で戦えます。申請の手間をかける価値はここにあります。
セール前にやることの順番|僕の店の4ステップ
セール準備というと「何をやるか」のリストはよく見ますが、大事なのは順番です。僕の店では、毎回この順番で準備しています。

セール前の4ステップ
- クーポンを作る
セールで使う値引きクーポンを最初に設計します。これが決まらないと告知が打てないからです。作ったらLINEの配信予約までセットで済ませます - ページを整えて、サーチの申請をする
セール対象であることが伝わるようにページを整備し、セールサーチ(セール会場の検索)への掲載申請を出します - 在庫をRSLに納品する
セール中に在庫切れを起こしたら全ての準備が無駄になります。売れる分を見込んで、先に物流倉庫へ納品しておきます - 施策を付け替える
レビュー特典などの普段の施策を、セール仕様に切り替えます
ポイントは、告知から逆算していることです。「クーポンとLINE配信」という一番売上に直結する部分を先に固めて、ページ・在庫・施策がそれを支える。逆に、ページを飾ることから始めると、告知が間に合わずに「きれいだけど誰も来ないセール会場」ができあがります。
セール準備の逆算スケジュール|「何を狙うか」で始まる時期が違う
前の章で書いた4ステップは、セールが近づいてからの動き方です。その手前にもう1つ大事な話があります。そもそも、いつから動き始めるか。これは「そのセールで何を狙うか」で変わります。

| セールで狙うこと | 動き始め | 主にやること |
|---|---|---|
| 主役商品を作って本気で戦う | 数ヶ月前 | 商品の用意・ページ作り・レビューを育てる |
| サーチの棚に載せる | 1ヶ月以上前 | 商品登録・元値の実績づくり・申請 |
| クーポンと告知だけで参加 | 2週間前 | クーポン設計・LINEの配信予約 |
大事なのは、全部のセールで一番上をやる必要はないということです。年4回のスーパーSALEは本気の準備、毎月のマラソンはクーポンと告知だけ、という強弱の付け方で十分回ります。
「今度のセールで何を狙うか」を先に決める。決まれば、いつから動くかは自動的に決まります。では、その「サーチの棚に載せる」ための申請を、次の章で掘り下げます。
イベント商品申請|「4週間前」を知らないと、そもそも間に合わない
ステップ2で軽く書いた「サーチの申請」を、ここで掘り下げます。ここは知らないと取り返しがつかないところなので、少し丁寧にいきます。
申請できるのは、次の3つを全部満たしている商品だけです。
| 条件 | 中身 | 外れるとどうなるか |
|---|---|---|
| 商品の種類 | 通常購入・定期購入の商品 | 予約商品・頒布会商品は申請できません |
| 販売している期間 | セール開始の4週間以上前から売っている商品 | セール開始前の4週間以内に登録した商品は、申請しても不合格 |
| 割引率 | 10%以上の割引を予定している | 10%未満は不合格 |

僕が「これは怖い」と思うのは2つ目です。セールが近づいてから「よし、この商品をセール用に新しく作ろう」とやると、登録が新しすぎて申請が通りません。しかも申請の受付は、セール開始のだいたい2週間前から1週間ほどの間しかありません。気づいた時にはもう手遅れ、という順番になっているんです。
セールで戦う商品は、セールの1か月以上前には棚に出しておく。これが、セール準備で一番早く決めなければいけないことです。準備の4ステップよりさらに手前にある話だと思ってください。
「元の値段で売っていた実績」が要ります
もう1つ、二重価格——「◯◯円 → ◯◯円」の元値のほうにも条件があります。楽天は、元値で実際に売っていた期間を見ています。「当店通常価格」を元値にする場合は、直近2週間その値段で買える状態だったことに加えて、過去8週間のうち合計4週間はその値段で売っていた実績が必要です(販売期間が8週間に満たない商品は、販売期間の過半かつ2週間以上)。
ここで大事なのは、実際に売れたかどうかは関係ないということ。見られているのは「お客さんが買える状態だったか」です。逆に言うと、在庫を切らしていた期間、倉庫に入れていた期間、パスワードをかけて隠していた期間は、売っていた扱いになりません。
割引率は「税込・切り捨て」で判定されます
地味ですが事故が多いのがここです。割引率の判定は税込価格をもとに、小数点以下は四捨五入ではなく切り捨てでおこなわれます。つまり9.8%は9%として扱われて、10%の条件を満たしません。
「ぴったり10%引き」「ぴったり半額」を狙うと、端数の処理でギリギリ落ちることがあります。少し余裕を持たせた割引率にしておくのが安全です。
もう1つ、SKU(色・サイズなどの選択肢)がある商品はSKUごとに判定されます。1つでも10%未満のSKUが混じっていると、その商品ごと不合格になります。逆に、倉庫に入っていないSKUが全部50%以上なら「半額商品」、1つでも10〜49%が混じれば「割引商品」の扱いです。
合格したあとに触ると、棚から消されます
申請が通ったら終わり——ではありません。申請期間が終わった翌日からセールが終わるまで、楽天は合格した商品の設定をずっと見張っています。ここで余計なことをすると、サーチから削除されます。
そして、一度削除された商品は、そのセール中に再掲載されません。「直せば戻る」ではないんです。ここが一番きついところで、だから僕は合格したページは基本的に触らないと決めています。特に触りたくなるのが次の項目です。
| やってしまいがちな変更 | どうなるか |
|---|---|
| 販売価格を値上げする | 削除。値下げはOKですが、一度下げたあと戻す場合も合格した価格まで |
| 元値(比較対照価格)を変える | 削除。割引率を大きく見せようと元値を上げるのは典型的なNG |
| 二重価格の文言を変える | 削除。「メーカー希望小売価格」→「当店通常価格」の付け替えも対象 |
| 送料を「送料無料」→「送料別」に変える | 削除。逆(送料別→送料無料)への変更は問題なし |
| 販売期間をセール期間の外まで延ばす | 削除。「売れ行きが良いから1週間延長しよう」が事故になります |
| 合格時に無かったSKUを追加する | 削除。倉庫に入れていたSKUを販売中に戻すのも同じ |
見ていて気の毒だなと思うのが、5つ目です。セールで売れたから延長したい、という気持ちはすごく分かります。でもそれをやると、その瞬間にサーチから消えてしまう。延長したいなら、セールが終わってから設定するしかありません。
1つ目も注意が必要で、セール中に値段を戻したいときは順番があります。先に半額・割引のアイコンが消えたことを確認してから戻す。アイコンが出たまま高い値段で買われてしまうと、お客さんに嘘をついたことになるからです。
商品名とサムネイルで「セール中」を伝える
申請とクーポンの間に挟んでおきたいのが、見た目の話です。検索結果に並んだとき、セール対象であることが一目で伝わるかどうかで、クリックのされ方が変わります。
楽天でセール中によく見る「商品名の先頭に【50%OFF】【クーポンで◯円引き】と入れる」やり方は、ごく標準的な打ち手です。うちも使いますし、セール中の検索結果を見れば、上位の店はだいたいやっています。サムネイル(1枚目の画像)にセール訴求を入れるのも同じ発想です。ただし、3つだけ注意があります。
| 注意するところ | 中身 |
|---|---|
| ポイント倍率の書き方 | 楽天のポイント変倍の仕組みを使っている商品は、商品名に「ポイント10倍」と断定する書き方ができません。実際の倍率と食い違う瞬間が生まれるためです。「ポイントアップ中」のような表現にとどめます |
| サムネイルのルール | 1枚目の画像には画像登録ガイドライン(テキスト占有率20%以下など)があります。セール訴求を盛りすぎると違反になり、前の章で書いたとおりサーチ削除の対象にもなります |
| 商品名を変えるタイミング | サーチ合格後の商品名変更は、同じ商品だと分かる範囲での追記なら削除の対象ではありません。とはいえ心配なら、申請前に入れておくのが安全です |
それと、1つだけ引き換えがあります。商品名の先頭がセール文言で埋まるぶん、検索用のキーワードは後ろに下がります。だから入れるのは短く、そしてセールが終わったら必ず外す。この「外し忘れ」対策は、後半の効率化の章でチェックリストにしています。
クーポンかポイント倍率か|答えは「客単価」で決まる
セール施策の定番は「クーポン」と「ポイント倍率アップ」の2つです。どちらが効くのか。僕の結論はこうです。
客単価が低い店はクーポン、客単価が高い店はポイント倍率。自分の店の客単価で決めてください。理由は、単純な計算です。例えば客単価1,000円の商品でポイント20倍を付けても、お客さんがもらえるのは200円分のポイントです。「20倍!」の字面は派手ですが、200円分では人は動きません。それなら同じ原資で数百円引きのクーポンを出したほうが、値引きの実感がはっきり伝わります。実際うちの店でも、低単価帯では800円弱のクーポンのほうが明確に反応がありました。
逆に客単価が1万円なら、20倍は2,000円分のポイント。これは値引きとして十分な迫力があるので、倍率施策が活きてきます。
| 客単価 | ポイント20倍の実質値引き | 向いている施策 |
|---|---|---|
| 1,000円 | 約200円分 | クーポン(数百円引きの実感が勝つ) |
| 10,000円 | 約2,000円分 | ポイント倍率(倍率の迫力が活きる) |
「とりあえず倍率を上げておけば売れる」は、低単価の店では思い込みです。お客さんの手元にいくら返るのかを円換算して考える。それだけで施策の選び方は間違えなくなります。
クーポンには、値引き分とは別に「1枚いくら」の費用がかかります
クーポン推しで書いてきたので、コストの話も正直にしておきます。ショップクーポンには、値引きの原資とは別に使われた1枚につき50円(税別)のシステム利用料がかかります。月の利用枚数50枚までは発生しませんが、それを超えた分は枚数×50円です。
見落としやすいのが枚数の数え方で、クーポンの種類によって違います。
| クーポンの種類 | 何を1枚と数えるか | 起きること |
|---|---|---|
| 店内全商品クーポン | 注文の回数 | 1回の注文で何点買われても1枚 |
| 対象商品を指定したクーポン | 対象商品の点数 | 1回の注文で3点買われたら3枚 |
つまり、まとめ買いされる商品に商品指定クーポンを付けると、売れれば売れるほど枚数が跳ねます。単価の低い商品ほど、この50円は効いてきます。低単価ならクーポン、という話を前段でしましたが、1枚50円を引いても値引きの効果が勝つかまで見て決めてください。
告知はLINEが一番効く|開封率が別次元
セールの成否を分けるのに、意外と語られないのが告知です。どれだけいいクーポンを作っても、存在を知られなければ使われません。
うちの店で一番効くのは、店舗のLINE公式アカウントからの配信です。メルマガも打ちますが、開封率が違います。LINEは通知がスマホに直接届くので、セール開始のタイミングで配信すると、そこから注文がはっきり動きます。
だから僕の店では、平常時からLINEの友だち(フォロワー)を増やすことを大事にしています。商品への同梱物やページ内の案内でコツコツ増やした友だちリストは、セールのたびに使える自前の集客装置になります。広告と違って、配信のたびにお金がかかるわけでもありません。
LINEと並べてもう1つ、セール前に貯めておきたいのが商品の「お気に入り登録」です。セールを事前に告知すると、その瞬間から「じゃあセールで買おう」という買い控えが起きます。これは避けられません。避けられない以上、大事なのはセール当日に戻ってきてもらう受け皿で、それがお気に入りです。楽天が公表している数字では——
だから告知は「安くなります」で終わらせず、「お気に入り登録しておいてください」まで言い切る。ページ内でもLINEでも同じです。買い控えを恐れて告知を弱めるより、買い控えを前提に回収の仕掛けを作るほうが建設的です。
「セールに全力で乗らない」という戦略|うちの店の話
ここまでセールの戦い方を書いてきましたが、正直な話をします。うちの店は、セールに全力では乗っていません。
お手本にしているのは、西松屋さんの考え方です。西松屋さんは「バーゲンをしない」ことで知られています。年中いつ行っても同じように安心な価格で買える。だからお客さんは「セールを待つ」必要がない。僕はこの「いつ買っても損をしない店」という在り方が好きで、自分の店も基本的にその方針で運営しています。
セールに全力で乗ると、確かにその期間の売上は跳ねます。でも代わりに、セール後の反動が来ます。うちの実感では、大きなセールの後は売上が2〜3割落ちる時期がある。お客さんがセール中に「買いだめ」するのだから、当然です。全力で乗る店は、この山と谷のジェットコースターを毎月乗り回すことになります。
僕はスーパーSALEも「お祭りに顔を出す」くらいの参加です。それでも年商は伸ばせてきました。
誤解しないでほしいのは、「セールに乗るな」という話ではないことです。新規のお客さんに見つけてもらう機会として、セールはとても優秀です。伝えたいのは、参加の度合いは店の戦略で選んでいいということ。「全店が全力で乗るのが当たり前」という空気に流される必要はありません。
楽天DEALの正直な感想|うちの店では「合わなかった」
セール関連でよく聞かれるので、DEAL(楽天スーパーDEAL)についても正直に書いておきます。DEALは商品価格の10〜50%などを高ポイント還元する企画で、参加すると専用の会場に掲載されます。
うちの店でも試しましたが、結論から言うと合いませんでした。理由は仕組みにあります。DEALは「DEAL経由で売れた分だけ手数料を払う」のではなく、参加期間中はその商品の売上全体に還元原資がかかります。例えばSNS経由で来てくれたお客さん——DEALとは無関係の、自力で連れてきたお客さん——の購入分からも、同じように原資を差し引かれるんです。
うちはSNSなど楽天の外からの集客を育ててきた店なので、この仕組みだと「自前の集客に課金される」形になってしまう。それでいて、DEAL会場からの新規流入は僕の店では実感できるほどありませんでした。周りの店長仲間からも、似た感想を聞くことが多いです。
もう1つ、制度として知っておいたほうがいいことがあります。DEALとスーパーSALEサーチは、同じ商品で同時に開催できません。DEALに出している商品は、その期間のイベント商品申請では弾かれます。つまり「DEALで露出を取りながらSALEの棚にも並ぶ」ができないので、DEALをやるならスーパーSALEを1回捨てる覚悟で日程を組む必要があります。
毎回のセールを「型」にする|準備を効率化する話
お買い物マラソンはほぼ毎月あります。毎回ゼロから「何を出そう、いくら引こう」と考えていたら、それだけで月の何日かが溶けます。だから僕は、セール対応を型にして、考える回数を減らしています。
まず、サーチに出す商品を毎回選び直しません。うちの店で申請するのは「新商品」と「在庫を捌きたい商品」だけ。それ以外の通常商品は、値引きせずそのまま置いておきます。全商品を値引きするより、出すものを絞ったほうが利益も作業時間も守れます。
クーポンや企画まわりの設定も、前回の複製から作ります。ゼロから作るのは最初の1回だけ。2回目からは「前回のコピーを開いて、日付と割引率だけ直す」が基本です。
そして一番事故が多いのが、セールが終わった後の「戻し忘れ」です。終わった直後にやることを、チェックリストにしておいてください。
セール後の「戻し」チェックリスト
- 販売価格・二重価格を、セール前の状態に戻したか
- 商品名に入れたセール文言(◯%OFFなど)を外したか
- レビュー特典などの施策を、セール仕様から通常仕様に戻したか
- 広告の設定を確認したか(広告キャンペーンの予算は、翌月も同じ金額で自動継続されます)
特に商品名の外し忘れは、「セール中」と書いてあるのに割引が終わっている状態を作って、お客さんの信頼を直接削ります。ここだけは当日中に済ませてください。
セール中の広告は「見張る」が仕事です
検索連動の広告(RPP)には、1日あたりの予算上限がありません。月の予算を使い切ったら止まる仕組みなので、アクセスが増えるセール中は消化が一気に速くなります。セールがある週は、期間中こまめに残りの予算を見てください。月の前半にセールが来ると、後半が広告なしになる事故が起きます。
もう1つ、セール期間は各店が入札を強めるので、クリック単価の相場も上がりやすくなります。ここで一緒に入札を上げるかどうかは、「いくらまで広告費を払って採算が合うか」で決めてください。相場に合わせて上げるのも、あえて上げずに通常期で稼ぐのも、どちらも戦略です。
楽天セール対策のよくある質問
Q. 出店したばかりの店でも、セールに参加すべきですか?
A. はい、小さくでも参加をおすすめします。セール期間は楽天全体のアクセスが増えるので、新規店が見つけてもらう機会としては一年で一番の環境です。ただし値引きの体力勝負はせず、まずは「ページを整えて、小さなクーポンで、お祭りの人流の中に立つ」ところからで十分です。
Q. 3,980円送料無料ライン(39ショップ)は対応すべきですか?
A. 対応をおすすめします。楽天では3,980円以上の注文を送料込みにする「送料無料ライン」が事実上の標準になっていて、対象店舗は買い回りの対象条件などでも優遇されます。お客さん側も「39ショップ」で絞り込んで買い物をするので、非対応だとそもそも比較の土俵に乗れない場面が増えています。
Q. セールのたびに値引きしていたら、利益が残りません。
A. その感覚は正しいです。だからこそ「全力で乗らない」選択肢を本文で紹介しました。値引きの原資は利益計算とセットで決めるものですし、クーポンか倍率かも客単価で選び分けるものです。「セールだから安くしなきゃ」という思考停止が一番危険です。
Q. セール中に在庫が切れてしまいました。どうすれば?
A. まずは落ち着いて再入荷の目処をページに載せてください。楽天は在庫切れで順位が即死するほどシビアではない、というのが僕の実感です。復活後に広告も使って販売の勢いを取り戻せば、挽回できます。次回からは、準備ステップ3の「セール前のRSL納品」で先手を打ちましょう。
1つだけ補足すると、色・サイズ違い(SKU)のある商品は、一部のSKUだけが在庫切れになったとき、商品の顔になる画像が在庫のあるSKUのものに切り替わることがあります。一番人気の色の写真で集客していたのに、別の色の写真に置き替わってクリック率が落ちる——ということが起こり得ます。在庫の手当てはSKU単位で見ておいてください。
Q. セール用の商品を今から作れば、次のセールに間に合いますか?
A. セール開始の4週間前を切っていたら間に合いません。イベント商品申請には「セール開始の4週間以上前から販売している商品であること」という条件があるので、直前に作った新しいページは申請しても不合格になります。間に合わない場合は、すでに売っている既存の商品で参加するのが現実的です。次のセールに向けては、商品を1か月以上前に棚へ出しておいてください。
Q. 申請に落ちた商品は、値下げだけして売ってはいけないのですか?
A. 売って問題ありません。ただしセール専用の検索結果には出てこないので、値引きの分だけ利益が減って露出は増えない、という結果になりがちです。落ちたと分かった時点で「この商品は値引き幅を戻す」と判断するのも、立派な選択です。
Q. ライバル店がセールで大幅値下げしてきます。合わせるべきですか?
A. 合わせる必要はありません。価格で追いかけ始めると、体力のある店が勝つだけの消耗戦になります。それよりも、レビュー・ページの分かりやすさ・LINEでのつながりといった、値下げ以外の「選ばれる理由」を積み上げるほうが、セールが終わった後も残る資産になります。
Q. セール中、アクセスは増えたのに転換率が下がりました。失敗ですか?
A. 失敗とは限りません。セール中は「とりあえず見に来ただけ」のお客さんも大量に流れ込むので、分母が膨らんで転換率は下がるのが普通です。見るべきは率ではなく、売上と利益の実数が増えたかどうか。率が下がったことだけを理由に、施策を打ち切らないでください。
Q. 広告費をかけずに大きく露出できる「目玉商品」の枠があると聞きました。
A. あります。スーパーSALEには、楽天の審査に通った商品をセール会場で大きく露出する「目玉商品」の枠があり、広告費はかかりません。RMSからのエントリー制です。注意点は募集の締め切りが早いことで、セール開催のだいたい1ヶ月以上前には受付が終わります。気づいたときには募集が終わっていた、が一番多いパターンです。エントリーに二重価格(元値の販売実績)が求められる点は、本文のイベント商品申請と同じ考え方です。条件や枠の種類は回ごとに変わるので、RMSに届く募集案内で確認してください。ちなみに、落選しても連絡は来ません。
セールの値付けで必ず関わってくる二重価格表示のルールは、こちらにまとめています。
「当店通常価格」を名乗れる販売実績の条件は、こちらです。
メーカー希望小売価格と比べる場合の2つのルートは、こちらにまとめました。
さいごに|お祭りとの付き合い方は、自分で決めていい
まとめます。
- スーパーSALEは年4回の大きな山、マラソンは毎月の定例戦。財布が開いている期間であることが本質
- セール専用の棚に並ぶにはイベント商品申請が要る。値下げしただけでは載らない
- セールで戦う商品は1か月以上前に棚に出しておく。4週間を切って作った商品は申請が通らない
- 合格後にページを触らない。値上げ・元値の変更・販売期間の延長などは、その場で削除&再掲載なし
- 準備の順番はクーポン→ページ・申請→RSL納品→施策付け替え。告知から逆算する
- クーポンか倍率かは客単価の円換算で決める。低単価で「20倍」は動かない。クーポンは1枚50円の利用料も勘定に入れる
- 告知はLINEが一番効く。友だちリストは自前の集客装置
- 全力で乗らない戦略もある。反動2〜3割を知った上で、参加の度合いは自分で選ぶ。DEALは仕組みを理解してから
- 準備の起点は「何を狙うか」で決まる。主役商品なら数ヶ月前、サーチ掲載なら1ヶ月以上前、クーポンと告知だけなら2週間前
- 商品名・サムネの「セール中」表示とお気に入り登録の呼びかけで取りこぼしを減らし、終わったら「戻し」チェックリストで締める
セールは楽天という商店街のお祭りです。お祭りには、屋台を全部出す店もあれば、店先に提灯だけ下げる店もあります。どちらも正解です。大事なのは、周りの熱気ではなく、自分の店の利益と戦略で参加の仕方を決めること。この記事がその判断材料になれば嬉しいです。
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ラクマート認定講師:TAKAHIRO
- 2015年から3年間ネットショップに挑戦するも1円も稼げず、100万円以上の借金を負う
- 2018年に融資を受け、ネットショップ経営に独学で挑戦する
- 初年度から年商2,000万円以上を売り上げる
- 2022年に楽天市場「月間優良ショップ」を受賞
- 2022年に始めたYouTubeが1ヶ月で登録者1万人突破(現在は3万人以上)
- 2023年に楽天市場「ショップ・オブ・ザ・マンス【都道府県賞】」を受賞
- 2024年にラクマート史上初の「認定講師」7人のうちの1人に選ばれる
- 楽天市場は出店8年目。2025年度は年商6,000万円、累計売上3億円を突破
- ラクマートでの累計仕入れは6,000万円以上。最上位のV10会員
- 紹介したラクマート利用者は1,400人以上。中国の工場・船便倉庫と1688本社も現地視察ずみ
ふだんは、こんな発信をしています
ここまで読んでいただきありがとうございました。ブログ以外だと、だいたいこのあたりにいます。
- 日々のルーティン動画(YouTube)
朝の出荷から夜の受注処理まで、店長の1日をそのまま撮った動画です。「ネットショップって毎日なにをしてるの?」の答えになると思います - TAKAHIROラジオ(音声)
作業しながら聴ける音声チャンネルです。数字だけでは伝わらない話や、うまくいかなかったときの話をしています - Substack(コラム・ライブ配信)
週2〜3本のペースで発信しています。ブログに書ききれなかった現場の話はこちらに。ライブ配信も予定しています






