皆さん、こんにちは!TAKAHIROです!
楽天RSL(楽天スーパーロジスティクス)に預けるべきか。出店して売上が伸びてくると、必ずぶつかるテーマです。検索すると料金表の転載と一般論ばかりで、「実際に何年も使っている店の本音」はなかなか出てきません。
僕は2021年からRSLを使い続けて、今年で5年目になります。導入した日のこと、今の使い方、そして誤出荷やサポート対応といったあまり書かれない不満点まで、この記事で正直に全部書きます。
自己紹介をしておくと、僕は楽天市場で店をやっている現役の店長です。楽天は8年目、年商は6,000万円ほど、累計売上は3億円を超えました。
この記事でわかること
- RSLの基本と、導入を決めた日に何が起きていたか(自社出荷の限界の話)
- 料金の中身——出荷作業料・配送料・保管料がいくらで、サイズでどう変わるか
- 5年使った今の運用: 基本ぜんぶ預けて、例外3類型だけ自社に残す
- RSLでは頼めないことと、預ける前に満たしておく前提条件
- 向かない商品・保管料の落とし穴という失敗談
- 誤出荷・サポート対応など、不満点も含めた本音
では、いきましょう。
楽天RSLとは?|楽天公式の「預けて任せる」物流サービス

RSL(楽天スーパーロジスティクス)は、楽天が運営する公式の物流代行サービスです。仕組みはシンプルで、商品を楽天の倉庫にあらかじめ納品しておくと、注文が入るたびに楽天側が梱包・出荷してくれるというものです。
- 365日出荷。土日も年末年始も、注文が入れば倉庫から出ていく
- 料金は主に出荷1件ごとの費用+在庫の保管料。サイズや条件で変わる
- 楽天市場の「あす楽」や翌日配送系の施策と相性がよく、配送品質の認定も取りやすくなる
Amazonをやっている方なら「FBAの楽天版」という理解でだいたい合っています。この記事が担当するのは、料金表には書いていない「使い続けた店の実感」のほうです。ただ、その前に料金の仕組みだけは整理しておきます。ここが分からないまま本音の話をしても、判断材料にならないからです。
RSLの料金は何でできているか|出荷作業料・配送料・保管料の3本柱

RSLを検討するとき、最初に知りたいのは料金だと思います。ここは他社の物流代行と比べる土台になる部分なので、仕組みから整理します。
RSLの費用は、大きく3つ
- 出荷作業料——1件出荷するたびにかかる、ピッキングと梱包の手間賃
- 配送料——実際にお客さまの家まで運ぶ送料。荷物のサイズで決まる
- 在庫保管料——預けている在庫が倉庫の空間を占めている分の家賃
このほかに梱包資材料がかかり、楽天以外の販路の注文を出す場合は「他サイト対応料」が上乗せされます。出荷作業料に送料は含まれていないので、そこだけ最初に押さえておいてください。
出荷作業料|サイズ区分で5段階
出荷作業料は商品の大きさで区分が分かれます。以下は2025年6月の改定後の税別価格です。
| 区分 | サイズの目安(1個あたり) | 料金 |
|---|---|---|
| 極小 | 長辺32cm以下・短辺23cm以下・高さ2.7cm以下 | 52円 |
| 小 | 極小に当てはまらない、3辺合計100cm以下 | 84円 |
| 中 | 3辺合計100cm超〜120cm以下 | 105円 |
| 大 | 3辺合計120cm超〜160cm以下 | 210円 |
| 特大 | 3辺合計160cm超〜260cm以下 | 360円 |
注目してほしいのは、極小と特大で7倍近い差があることです。ポスト投函できる薄型に収まるかどうかで、1件あたりのコストがまるで変わります。うちが「梱包を3cm以内に収める工夫」をしているのは、この段差を跨ぐためです。
配送料|サイズが1段上がるごとに、じわっと増える
配送料はサイズ別の設定です。こちらも改定後の税別・1個あたりの価格です。
| サイズ | 配送料 |
|---|---|
| メール便(3cm) | 199円 |
| メール便(5cm) | 342円 |
| 40サイズ | 409円 |
| 60サイズ | 422円 |
| 80サイズ | 503円 |
| 100サイズ | 599円 |
| 120サイズ | 723円 |
| 140サイズ | 880円 |
| 160サイズ | 1,047円 |
180サイズを超えると2,000円台に跳ね、200サイズ以上はさらに上がります。沖縄宛ての180サイズ以上は1万円を超える設定もあるので、大型商品は送料の桁が変わると考えておいたほうがいいです。

在庫保管料|1,000cm³あたり月7.5円という「家賃」
保管料は在庫が占める体積で計算します。1,000cm³(10cm×10cm×10cmの箱ひとつ分)あたり、月7.5円。日割りなので、月の途中に納品した分は日数分だけかかります。
金額だけ見ると安く感じますが、これが「売れなかった数」×「売れなかった月数」で増えていくのが怖いところです。
450日を超えると、追加の手数料がかかります
もうひとつ知っておきたいのが長期在庫保管手数料です。月末時点で保管期間が450日以上になっている在庫には、10cm×10cm×10cmあたり23円が別途かかります。
さきほどの9,000cm³の箱で計算すると、通常の保管料67.5円に対して207円が上乗せ。ざっくり保管料が4倍になるイメージです。
450日は「1年ちょっと」です。季節商品を2シーズン持ち越すと、普通に到達します。2025年6月に料金が改定されました
RSLの料金は固定ではありません。直近では2025年6月に、次のような見直しがありました。
- 出荷作業料の引き上げ(50円→52円、100円→105円、200円→210円など)
- 「小」サイズ区分の新設(2025年6月16日から)
- 配送料の見直し。メール便3cmは180円→199円、120サイズは500円→723円に
- 楽天以外の販路の注文に「他サイト対応料」を新設(サイズに応じて14〜62円)
- RSL利用率に応じた在庫保管料の特別割引が終了
この記事に載せた金額も改定後の数字ですが、今後また見直される可能性があります。契約前には最新の料金体系を自分の目で確認してください。
僕がRSLを入れた日|自宅の1階が「限界」になった

うちの店がRSLに最初の納品をしたのは、2021年の7月です。きっかけは、格好いい経営判断ではなく、物理的な限界でした。
当時は自宅の1階を倉庫にして、家族で梱包・出荷をしていました。売上が伸びるほど段ボールが積み上がり、多い日は1日100〜200件の出荷。朝5時から夕方17時まで、ほぼ梱包だけで一日が終わる日もありました。年商でいうと4,000万円あたりで、自宅出荷は完全に限界を迎えました。
売れているのに、売れるほど苦しくなる。あのときの毎日は今思い出しても大変でした。
RSLに預けて何が変わったか。一番大きいのは売上でも配送スピードでもなく、時間と体力が戻ってきたことです。梱包に使っていた1日10時間前後が、商品開発・ページ改善・集客という「売上を作る仕事」に使えるようになりました。物流を手放すことは、コストではなく時間への投資だった——これが5年使った僕の総括です。
5年目の使い方|基本ぜんぶRSL、自社に残すのは3種類だけ

現在のうちの運用はシンプルです。新しく仕入れた在庫は、基本的に全部RSLへ納品。自社(自宅)に残すのは、次の3種類だけです。

自社発送に残す3類型
- 在庫処分したい商品——売り切りたい在庫は、値段や施策を細かくいじりながら手元でさばくほうが小回りが利きます
- 訳あり品——検品で少し難ありになったものなど。状態を自分の目で確認しながら出荷したい商品です
- ネコポスなどに切り替えたい商品——薄型の商品は、ポスト投函便に切り替えると送料を下げられます。円安で仕入れコストが上がった分、2025年からは梱包を3cm以内に収める工夫までして、送料側で利益を守っています
この「基本は預けて、例外だけ手元」という形に落ち着いたのは、判断基準を「その商品に人間の判断が必要か」に置いたからです。定番品の出荷に判断は要りません。機械的な作業は仕組みに任せて、判断が要る在庫だけ手元に置く。物流に限らず、店の仕事全部に通じる考え方だと思っています。
RSLでは頼めないこと|契約前に知っておきたい制約

RSLは「倉庫に預ければ全部やってくれる」サービスではありません。うちが自社発送を残している理由の半分は、ここにあります。
RSLに任せられない作業
| 頼めないこと | 中身 |
|---|---|
| 受注代行・お客さま対応 | 注文処理も問い合わせ返信も、店舗側の仕事のまま |
| 信書の同梱 | 手紙のほか、後払いの振込用紙や領収書も同梱できない |
| ささげ(撮影・採寸・原稿) | 商品ページ用の素材づくりは対象外 |
| 店舗指定の梱包資材での梱包 | オリジナルの箱や袋を指定して使ってもらうことはできない |
| 自社オリジナルの納品書・送り状 | 同梱物は楽天が用意した仕様のものになる |
| 製品表示・品質表示ラベルの貼付 | 倉庫側でのラベル貼りは頼めない |
| 組み立て・設置が必要な商品 | 設置系の商品は取り扱いの対象外 |
| 頒布会の出荷 | 頒布会の注文はRSLから出せない |
とくに効いてくるのが同梱物を自由にできないところです。手紙のような信書は入れられず、オプションも楽天が用意した仕組みの範囲でしか動かせません。同梱物でリピートを作ってきた店は、その役割をメールや商品ページ側に移す設計変更が要ります。
預ける前に満たしておく前提条件
納品の前に必要なもの
- 全商品にバーコードが付いていること——1商品につき1つ。複数のバーコードが付いた状態では受け付けてもらえません(Amazon向けに付けているものが流用できる場合もあります)
- 受注管理ソフトの導入——注文データをRSLとやり取りする仕組みが必要です
- 納品先の倉庫は選べない——どの拠点に入れるかは楽天側が決めます
倉庫は「常温」です
見落としやすいのが温度です。RSLの通常の倉庫は定温管理ではありません。夏場は最大35℃前後、冬場は0℃近くまで振れる前提で、カビ・虫害・鼠害についての賠償は対象外とされています。
つまり熱や湿気で品質が変わる商品は、預けるかどうかを自分でリスクを取って決めることになります。食品・化粧品・精密機器あたりを扱う方は、ここは必ず確認しておいてください。
RSLに向かない商品と、保管料の落とし穴

ここからは、あまり書かれない注意点です。
大型商品は向かない
リュックやスーツケースのようなかさばる商品は、RSLとの相性がよくありません。理由は料金の章で見たとおりで、大きい商品は出荷作業料・配送料・保管料の3つが同時に上がるからです。
| 1件あたり | メール便に収まる薄型 | 160サイズの大型 |
|---|---|---|
| 出荷作業料 | 52円 | 210円 |
| 配送料 | 199円 | 1,047円 |
| 合計 | 251円 | 1,257円 |
同じ「1件の注文」でも、5倍の差になります。さらに3辺合計160cmを超えると出荷作業料は360円、配送料は2,000円台に入り、180サイズ以上は別途の申し込みが必要です。もし大型商品を主力にするなら、在庫を寝かさず「10商品くらいの少数精鋭を高速で回転させる」ような、回転勝負の設計が必要だと思います。
売れ残ると保管料が経営を圧迫する——僕の失敗談
保管料の怖さは、売れているときには気づかないことです。うちの失敗談を話します。ここ2年(2024年・2025年)、猛暑で秋が来るのが遅れました。秋物商品の動き出しが例年より1.5〜2ヶ月遅れ、その間、セールに向けて積み増した在庫が倉庫で眠り続けたんです。売上は立たないのに、保管料だけが毎月積み上がっていく。
RSLの保管料は「在庫の家賃」です。売れる前提で積んだ在庫が動かなくなった瞬間、家賃だけ払い続ける空き部屋になります。しかも料金の章で書いたとおり、450日を超えた在庫には長期在庫保管手数料が上乗せされます。2シーズン持ち越した在庫は、家賃が数倍に上がった空き部屋です。
対策としては、季節商品の納品は「読み切れない分まで一気に積まない」こと。そして動きが悪いと分かった在庫は、処分価格でも早めに現金化することです。在庫と資金繰りの話は、別記事で詳しく書いています。
誤出荷とサポート対応|5年使った上での不満も正直に

RSLをすすめる記事はたくさんありますが、不満点まで書いた記事は少ないので、ここは正直にいきます。
誤出荷は「ゼロではない」
2021〜2024年ごろまで、うちの店では誤出荷はほぼゼロでした。ただ最近は月1回くらいのペースで、別の商品が届いた・数が違ったといった連絡が来るようになりました。楽天全体の物量が増えて、倉庫の現場に負荷がかかっているのかなと推測しています(あくまで推測です)。何千件に1件の確率とはいえ、当たったお客さんにとっては100%のミスなので、ここは改善を期待したいところです。
一番困るのは、サポートの返答の遅さ
僕が一番ストレスを感じるのは誤出荷そのものより、トラブル時のサポートの返答スピードです。朝10時に問い合わせて、返事が来たのは夕方18〜19時、という経験が何度かあります。
何が困るかというと、RSLの当日出荷の締切は15:30なんです。返答を待っていたら、その日の出荷に間に合わない。実際、誤出荷のリカバリーで返答を待ちきれず、14時に自分の判断で手元の在庫から再出荷したこともあります。お客さんを待たせて低評価レビューをもらうリスクと比べたら、待つという選択肢はありませんでした。
「最強配送」ラベルの効果は、正直まだ実感がない
RSLを使うと取得しやすくなる「最強配送」ラベル(配送品質の認定表示)について、楽天は検索や売上への好影響を打ち出しています。ただ、うちの店ではラベルが付いたことによる売上の変化を、体感できるレベルでは感じていません。効果がないと断言する気はありませんが、「これを取れば売れる」と期待して導入するものではない、というのが現時点の実感です。
これから出店する人へ|最初から全部預けなくていい

「出店と同時にRSLを契約すべきですか?」と聞かれたら、僕の答えはこうです。
最初は自社発送で始めて、「売れ筋」が見えてきた商品から、商品単位でRSLに預けていくのがおすすめです。理由は2つあります。ひとつは、最初は何が売れるか自分でも分からないから。売れるか不明な商品まで倉庫に送ると、売れ残ったときに保管料と在庫の引き上げ(返送)手数料という二重のコストがかかります。この引き上げ手数料が、地味に高いんです。
もうひとつは、自社発送の経験そのものに価値があるからです。梱包資材の選び方、送料の実額、出荷にかかる時間。これを肌で知っている店長と知らない店長では、物流コストの判断力がまるで違います。僕が「ネコポス切替で利益を守る」ような判断ができるのは、自宅出荷で苦しんだ時代があるからです。
出荷が1日数十件を超えて生活を圧迫し始めたら、そこがRSLの本格導入のタイミングです。うちのように「限界が来てから慌てて」ではなく、少し手前で準備を始めてください。
楽天RSLのよくある質問

Q. RSLの料金はいくらくらいですか?
A. 出荷作業料・配送料・保管料の3本柱で、サイズによって変わります。目安はメール便に収まる薄型で1件250円前後、60サイズで500円前後、160サイズで1,250円前後(いずれも税別・2025年6月の改定後、梱包資材料は別)。詳しくは本文の料金の章に表でまとめました。判断の考え方としては、「自分で梱包している時間を時給換算した額」と比べるのがおすすめです。多くの店で、思ったより早くRSLのほうが安くなります。
Q. RSLに預けると売上は上がりますか?
A. 「預けただけで売上が上がる」とは、僕は言えません。翌日配送系の施策に乗りやすくなる利点はありますが、うちの実感として一番大きな効果は売上ではなく時間です。浮いた時間をページ改善や集客に使えたことが、結果として売上につながった、という順番です。
Q. 誤出荷やトラブルが心配です。
A. ゼロではありません。うちでも最近は月1回ほど発生しています。ただ、自社出荷でも人間はミスをします。大事なのは発生率よりもリカバリーの設計で、主力商品の在庫を手元に少し残しておくと、緊急時に自分で再出荷できます。
Q. 洋服のような季節商品でも大丈夫ですか?
A. 使えますが、本文で書いた通り季節はずれの在庫は保管料がじわじわ効いてきます。450日を超えると手数料も上乗せされるので、季節の変わり目に在庫を持ち越さない計画(早めの値下げ・処分の決断)とセットで使ってください。
Q. 楽天以外の販路の注文もRSLから出せますか?
A. 出せます。ただし2025年6月から、楽天以外の販路の注文には「他サイト対応料」がサイズに応じて14〜62円上乗せされるようになりました。多販路でやる予定があるなら、この分もコスト計算に入れておいてください。
Q. サンクスレターやお礼の手紙を同梱できますか?
A. 手紙のような信書は同梱できません。後払いの振込用紙や領収書も同じです。同梱物でリピートを作る運用をしている店は、その役割をフォローメールや商品ページ側に移す必要があります。
Q. 温度管理が必要な商品でも預けられますか?
A. 通常の倉庫は定温管理ではなく、夏場は35℃前後まで上がる前提です。カビや虫害の賠償も対象外とされているので、熱や湿気に弱い商品は自分でリスクを判断する必要があります。
Q. 預けた在庫を引き上げることはできますか?
A. できますが、返送には手数料がかかります。ここが地味に高いので、「とりあえず全部預けてみる」はおすすめしません。売れる確信が持てた商品から順に預けるほうが、結果的に安く済みます。
さいごに|物流を手放すのは、時間を買うこと

まとめます。
- RSLは楽天公式の物流代行。365日出荷で、FBAの楽天版のイメージ
- 費用は出荷作業料+配送料+保管料の3本柱。2025年6月に改定され、他サイト対応料も新設された
- 僕は自宅出荷が1日100〜200件・年商4,000万で限界になり2021年に導入。得たのは時間と体力
- 今は基本ぜんぶ預けて、在庫処分・訳あり・ネコポス切替の3類型だけ自社に残す
- 信書の同梱・自社資材・ささげ・組立設置は頼めない。倉庫は常温で、バーコードと受注管理ソフトが前提
- 大型商品は不向き。売れ残り在庫の保管料は猛暑で秋物が遅れた年に痛感した
- 誤出荷は月1ペース・サポート返答は遅い日もある。主力の在庫を手元に少し残すのが保険
- 新規は自社発送から始めて、売れ筋から商品単位で預けるのがおすすめ
RSLは完璧なサービスではありません。それでも僕が5年使い続けているのは、梱包テープを切り続けた10時間が、店を育てる10時間に変わったからです。物流を手放すことは、サボることではなく、店長にしかできない仕事に集中すること。出荷に追われ始めた方は、選択肢として真剣に検討してみてください。
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ここまで読んでいただきありがとうございました。僕のことをもっと知りたい方はこちらもどうぞ。







