売る

共通の送料込みラインとは?楽天3,980円ラインの中身を店長が解説

73.共通の送料込みラインとは?楽天3,980円ラインの中身を店長が解説

この記事を書いた人:TAKAHIRO|楽天市場出店8年目・年商6,000万円|ラクマート史上初の認定講師7人の1人

楽天市場に出店すると、最初に必ずぶつかるのが送料の設定です。

その中でも、いちばん先に理解しておいたほうがいいのが共通の送料込みラインです。

これは店ごとの判断で決められるサービスではなく、楽天市場全体に入っている仕組みです。

自分の店がどう設定していても、条件を満たした注文は送料が0円になります。

つまり、知らないまま値付けをすると、送料の分だけ利益が消えるということです。

この記事では、共通の送料込みラインが何を決めている仕組みなのか、どの金額で判定されるのか、何が禁止されているのかを整理します。

共通の送料込みラインとは何か

共通の送料込みラインは、一定の金額以上の注文は送料を無料にする、という楽天市場共通のルールです。

お店ごとに「5,000円以上で送料無料」「1万円以上で送料無料」とバラバラだった状態を、モール全体でそろえた仕組みだと考えると分かりやすいです。

送料込みになる金額のライン

国内宛の注文であれば、3,980円(税込)以上で送料が0円になります。

宛先が沖縄・離島等の場合は、ラインが上がって9,800円(税込)以上です。

大事なのは、これが1商品あたりの話ではないところです。

単品で3,980円を超えていても、1,500円の商品を3つ買って合計が超えても、どちらも同じように送料込みになります。

なぜ楽天がこの仕組みを入れたのか

お客様の側から見ると、同じような商品でも店によって送料の考え方が違うと、比べるのがとても面倒です。

「商品は安いけれど送料が高い店」と「商品は少し高いが送料込みの店」を、かごに入れる前に毎回計算しなければいけません。

この分かりにくさをなくして、送料を気にせず金額だけで比べられる状態にするのが目的です。

だから店側から見ると、これは「参加するかどうかを選ぶキャンペーン」ではなく、売り場の前提条件が変わった話になります。

どの金額で判定されるのか

ここを間違えている方が本当に多いです。

判定に使われるのは、クーポンとポイントを使う前の注文金額です。

注文が送料込みになるまでの流れ

たとえば4,200円の注文に500円クーポンが使われて、お客様の支払いが3,700円になったとします。

支払額だけを見れば3,980円を下回っていますが、判定はクーポンを引く前の4,200円で行われるので、送料は0円のままです。

ここを「支払額で判定される」と思い込んで値引き企画を組むと、想定していなかった送料を店が負担することになります。

クーポンを配るときは、値引き後の金額ではなく、値引き前の注文金額がラインを超えるかどうかで送料を見積もってください。

注文が確定したあとに送料を足すことはできない

もうひとつ、必ず押さえておきたいのがここです。

対象になった注文について、あとから送料を請求することはできません

お客様に連絡して同意をもらった場合でも、対象注文であれば追加徴収はできない扱いです。

送料の設定を間違えたまま注文が入ってしまうと、その差額はそのまま店の負担になります。だから設定は、注文が入る前に確認しておく必要があります。

対象になる配送方法と、ならない配送方法

共通の送料込みラインは、すべての配送方法に等しくかかるわけではありません。

店が商品ごとに設定している配送方法によって、対象かどうかが変わります。

配送方法によって扱いが分かれる

宅配便、小型宅配便、メール便、追跡可能メール便、コンビニ受取や店頭受取などの受取サービスは、いずれも対象です。

一方で、国際配送、発送を伴わない設定、当日配送は対象外です。

大型宅配便とクール便は、出店した時期で扱いが違う

ここが少しややこしいところです。

アカウントオープン日が2020年7月1日以降の店舗は、大型宅配便もクール便も、共通の送料込みラインの対象になります。

それより前から出店している店舗の場合は、この2つは対象外の扱いです。

つまり、同じ商品を同じ配送方法で売っていても、店の出店時期によって結果が変わることがあります。

大型宅配便の定義もあいまいにしないほうがいいです。1口あたり20kgを超えるもの、または3辺の合計が160cmを超えるものが大型宅配便にあたります。

「大きいから大型宅配便でいいだろう」と感覚で選ぶのではなく、重さと3辺の合計を測ってから決めてください。実際は宅配便で送れる商品を大型宅配便として登録することは、禁止事項に入っています。

同梱できない商品はどうなるのか

産地直送品やメーカー直送品のように、他の商品と一緒に送れない商品もあります。

こうした商品まで合算されてしまうと、実際には2つの荷物を出しているのに送料は1つ分、ということが起きます。

そのために用意されているのが単品配送設定です。

設定一緒に買われたときの扱い送料
単品配送設定なし他の商品と合算して判定される合計がラインを超えれば0円
単品配送設定あり他の商品とは分けて別々に判定されるそれぞれで判定される
個別送料設定を併用分けたうえで個別の送料を使う設定した送料を請求できる

設定できる商品は決まっています。産地直送品、メーカー直送品、ケース売りの商品、長尺・異型の商品、出荷地が異なる商品、温度帯が異なる商品などです。

条件を満たしていない商品にこの設定を使うことは、禁止事項に入っています

送料を分けたいという理由だけで使う設定ではない、ということです。

やってはいけないこと

送料まわりは、お客様の誤解が生まれやすい場所です。

そのため、ガイドラインでは禁止事項がかなり細かく決められています。

送料まわりでやっていいこと・いけないこと

特に気をつけたいのが、地域別に違う送料を取るために、同じ商品を複数登録することです。

「本州向け」と「本州以外向け」で価格を変えた同じ商品を2つ並べる、という形は認められていません。

また、条件を満たしたときだけ送料無料になる商品なのに、商品情報の送料の項目を「送料無料」にしてしまうのも禁止です。

お客様から見れば、その表示は「いつでも0円」に読めるからです。

これらに違反した場合は、出店停止などの措置が取られる場合があると明記されています。

うっかりで済む話ではないので、設定を変えるときは毎回確認したほうが安全です。

配送できない地域があるときは、理由を書く

生ものや工事をともなう商品など、どうしても届けられない地域が出ることはあります。

その場合、配送できないこと自体は問題になりません。問題になるのは、理由を書かないまま買えない状態にしておくことです。

「鮮度を保てないため一部地域へは配送できません」のように、商品ページで先に伝えておけば、お客様も納得できますし、注文後のやり取りも減ります。

値付けを先に直したほうが早い

制度の話が続いたので、実際の運営でどうしているかも書いておきます。

僕は、3,980円以上で売る商品は、最初から送料込みの価格で組むようにしています。

理由は単純で、そこを超えた時点で送料は0円になるからです。

「3,980円以上だけど送料は別でもらう」という設計にしても、その送料は結局取れません。送料の分だけ、利益が薄くなるだけです。

値付けを決めるときの順番

  1. その商品が、3,980円のラインを超える価格帯なのかを先に見る
  2. 超えるなら、送料をのせた金額を販売価格にする
  3. 超えないなら、送料をいくらにするか、いくつ買われたら超えるかを考える

もうひとつ、地域別の送料設定についてです。

僕の店では、沖縄・離島や北海道の別料金は設定していません。

これは手を抜いているわけではなく、使っている物流が全国一律の料金体系だからです。

自社で配送業者と契約している場合、料金表は地域で変わります。その場合は地域別の設定が必要になります。どちらが正しいという話ではなく、使っている物流の仕組みで決まります

TAKAHIRO

制度を先に読んでおくと、値付けも送料設定も一度で決まります。あとから直すほうが、ずっと大変です。

送料込みにするか送料別にするかで売れ方がどう変わるかは、別の記事に書いています。

ネットショップの送料設定|送料込みと送料別どっちにするべき?
ネットショップの送料設定|送料込みと送料別どっちにするべき?【結論:基本は送料込み】ネットショップの送料は、基本は送料込みが正解です。年商6,000万円の現役店長が、同じ2,580円でも送料別と送料込みでレビュー評価が変わる理由、まとめ買いクーポンを打てるのはどちらか、クリックポストで低評価をもらった失敗談まで、7年分の実務で解説します。...

送料込みラインを満たすには、そもそも送料の料金表を作れている必要があります。全国一律・地域別・2軸の使い分けは、こちらにまとめました。

74.楽天の送料設定の基本
楽天の送料設定の基本|全国一律・地域別・2軸の使い分けを店長が解説楽天市場の送料設定を、現役の楽天店長が解説します。料金表の3パターン(全国一律・1軸・2軸)、軸に使える5種類、離島が自動計算されないなどの「できないこと」、決める順番までまとめました。...

1個で送料無料にしていても、2個買われたときの見え方は別の話になります。

76.楽天のまとめ買い送料はどう計算される?
楽天のまとめ買い送料はどう計算される?同梱で無料が消える理由楽天市場でまとめ買いされたときの送料計算を、現役の楽天店長が解説します。送料無料商品の扱い・料金表どうし・個別送料どうしの3つの設定と、個別送料が1つ入るだけで送料が0円にならない理由までまとめました。...

この送料込みラインは、最強翌日配送ラベルの店舗基準の1つにもなっています。

83.最強配送は自社発送で取れる?
最強配送は自社発送で取れる?土日出荷の壁を現役店長が解説楽天の最強翌日配送ラベルは商品ごとに決まります。自社発送で取りにいくと土日の出荷体制が必要になる理由、RSLに預ける場合との違い、取れたら売れるのかまで、現役の楽天店舗運営者が自店の状況をふまえて解説します。...

さいごに

共通の送料込みラインは、「参加するかどうか」を悩む仕組みではありません。

国内宛は3,980円(税込)以上、沖縄・離島等は9,800円(税込)以上。この金額を超えた注文は送料が0円になります。

判定はクーポンとポイントを使う前の金額で行われ、注文が確定したあとに送料を足すことはできません

だから店側にできることは、注文が入る前に配送方法の設定を合わせておくことと、価格のほうを先に整えておくことです。

制度に文句を言っても注文は入りますし、設定を直さなければ差額は店が負担します。

先に一度だけ向き合っておけば、あとは値付けのときに思い出すだけで済みます

ではでは!

楽天出店を考え始めた方へ

無料のメール講座「楽天出店21ステップ勉強会」をやっています。
毎日1通・21日間のメール講座です。

  • 読むのは、1通2〜3分
  • 専用シートに1日1マス埋めると、21日後に「あなたの店の設計図」が完成
    (誰に・何を・いくらで・どれだけの資金と時間で売るか)
  • 登録した瞬間に、道具が4つ届きます
    (設計図シート/関税計算テンプレ/利益率シミュレーター/集客診断シート)
  • 「簡単に稼げます」系の話はしません。
    出店するかどうかを、自分の数字で決められるようになるための講座です
講座の詳しい内容を見てみる

※メールを待たずに、今すぐ全手順を知りたい方には、有料の「0から始める楽天市場の教科書」もあります。

0から始める楽天市場の教科書はこちら

【楽天市場の資料請求】

楽天への出店をまだ決めきれていない段階の方は、先に出店資料を取り寄せておくと判断がしやすくなります。いまのプランや費用の最新の話は、担当の方に直接聞くのが一番早いです。

僕自身も資料請求がきっかけで出店を決め、いまでは一番大きな「売上の柱」になっています。

※下記は楽天市場の資料請求の紹介リンクです。お申し込みがあると僕に紹介料が入ります。もし資料請求する機会があれば、よろしかったらこちらから請求していただけると嬉しいです。

楽天市場の出店資料請求

この記事を書いた人

ラクマート認定講師の授賞式の様子(2024年・中国での式典)

ラクマート認定講師:TAKAHIRO

  • 2015年から3年間ネットショップに挑戦するも1円も稼げず、100万円以上の借金を負う
  • 2018年に融資を受け、ネットショップ経営に独学で挑戦する
  • 初年度から年商2,000万円以上を売り上げる
  • 2022年に楽天市場「月間優良ショップ」を受賞
  • 2022年に始めたYouTubeが1ヶ月で登録者1万人突破(現在は3万人以上)
  • 2023年に楽天市場「ショップ・オブ・ザ・マンス【都道府県賞】」を受賞
  • 2024年にラクマート史上初の「認定講師」7人のうちの1人に選ばれる
  • 楽天市場は出店8年目。2025年度は年商6,000万円、累計売上3億円を突破
  • ラクマートでの累計仕入れは6,000万円以上。最上位のV10会員
  • 紹介したラクマート利用者は1,400人以上。中国の工場・船便倉庫と1688本社も現地視察ずみ

ふだんは、こんな発信をしています

ここまで読んでいただきありがとうございました。ブログ以外だと、だいたいこのあたりにいます。

  • 日々のルーティン動画(YouTube)
    朝の出荷から夜の受注処理まで、店長の1日をそのまま撮った動画です。「ネットショップって毎日なにをしてるの?」の答えになると思います
  • TAKAHIROラジオ(音声)
    作業しながら聴ける音声チャンネルです。数字だけでは伝わらない話や、うまくいかなかったときの話をしています
  • Substack(コラム・ライブ配信)
    週2〜3本のペースで発信しています。ブログに書ききれなかった現場の話はこちらに。ライブ配信も予定しています
ルーティン動画を見てみる ラジオを聴いてみる Substackをのぞいてみる
ABOUT ME
TAKAHIRO
自宅で妻と2人ネットショップを経営8年目 ・27歳まで社畜 ・現在の年商6000万 ・受賞歴:楽天市場月間優良ショップ ・通算売上4億円突破 ・好きなもの:ゼルダの伝説、ドラクエ、NBA

COMMENT

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA