送料の設定を一通り終えて、いざ売れはじめると、だいたいここでつまずきます。
2つ買われたときの送料が、思っていた金額と違う。
1つだけ買われたときは合っているのに、まとめて買われた瞬間に送料が倍になったり、逆に無料になってほしくないところで無料と表示されたりします。
これは設定を間違えたというより、まとめ買いのときだけ別の設定が動いているからです。
この記事では、複数の商品を同時に買われたときに送料がどう決まるのか、どの組み合わせで事故が起きやすいのかを書きます。
まとめ買いの送料の決まり方
楽天の送料設定には、まとめ買い時の送料計算の扱いという項目があります。
ここが、複数の商品を同時に買われたときのルールです。

大事なのは、この設定が1つではなく3つに分かれていることです。
| どの設定か | いつ効くのか | 決めること |
|---|---|---|
| 送料無料商品の扱い | 送料無料の商品と送料別の商品が混ざったとき | 無料を通すのか、送料をかけるのか |
| 料金表どうし | 送料別の商品を複数買われたとき | 足すのか、高いほうを取るのか |
| 個別送料どうし | 個別送料の商品を複数買われたとき | 足すのか、高いほうを取るのか |
この3つは連動していません。
料金表どうしの設定を直しても、個別送料の商品どうしを買われたときの動きは変わらないということです。
「設定を直したのに直らない」というときは、直した設定と、実際に起きている組み合わせがずれていることが多いです。
個別送料は料金表より強い
もう1つ、前提として押さえておきたいことがあります。
個別送料は、料金表よりも優先されます。
商品ページ側で「この商品の送料は◯◯円」と入れていると、どれだけ料金表を作り込んでいても、そちらが勝ちます。
個別送料は本来、ほかの商品と一緒の箱に入れられない商品のために用意されているものです。
- ほかの商品と同梱できない大きさの商品
- その商品だけ送料を無料にしたい場合
- その商品だけ固有の送料を取りたい場合
つまり例外用の設定です。
例外のつもりで入れた金額が、まとめ買いのときに主役として出てくる。ここが混乱のもとになります。
送料無料の商品と、送料がかかる商品が混ざったとき
いちばん問い合わせにつながりやすいのが、この組み合わせです。
送料無料の商品を見てカゴに入れたお客様が、ついでにもう1つ足したら送料が発生した、というパターンです。

図のとおり、個別送料がかかる商品が1つでも入ると、送料は0円になりません。
相手が送料無料の商品でも、個別送料0円の商品でも、料金表で0円になっている商品でも同じです。
個別送料が優先されるので、その金額が残ります。
唯一、設定で選べる組み合わせ
例外が1つあります。
個別送料0円の商品と、送料別(料金表)の商品を一緒に買われたときです。
この組み合わせだけは、送料を0円にすることも、料金表どおりに請求することも選べます。
どちらにするかは、送料無料商品の扱いの設定で決まります。
ここを意識せずに初期設定のまま走らせると、無料にするつもりのなかった注文が無料で通ることがあります。
同じ料金表の商品を2つ買われたとき
次に多いのが、送料別の商品を2つ、3つとまとめて買われたときです。
このとき店が決められるのは、足すのか、高いほうを取るのかです。

600円の商品と500円の商品を一緒に買われたとして、足せば1,100円、高いほうを取れば600円。
どちらが正しいという話ではなく、自分の店が実際にどう梱包して出しているかに合わせます。
1つの箱に入るなら、高いほうを取る
まとめて1つの箱で送れるなら、実際にかかる送料も1件分です。
それなのに合算で請求すると、買えば買うほど送料で損をする店になります。
まとめ買いをしてもらいたい店で合算を選んでいると、カゴの中で2つ目を戻される理由になります。
一緒に送れないなら、足す
逆に、大きい商品と小さい商品を同時に買われて、どうしても別々に出すしかない店もあります。
その場合は足す設定にしておかないと、実際に払う送料より少ない金額しか受け取れません。
大型商品と小型商品でそれぞれの送料を請求したい、というときは、まとめ買い時の扱いで、それぞれの送料を個数分かける形を選びます。
自分の店がどちらなのかは、過去の注文を10件ほど見返せば分かります。
複数買われた注文を開いて、実際に何個口で出したかを数えるだけです。
個別送料の商品が重なったとき
個別送料の商品どうしを買われたときも、足すか高いほうを取るかを選べます。
ただ、ここには知らないと引っかかる時期の問題があります。
個別送料どうしの設定は、あとから追加されたものです。
この設定が用意される前に登録した商品は、商品ごとの個別送料を、個数分そのまま足す形が初期設定として当たっています。
つまり、古くから置いてある商品ほど、意図せず合算になっている可能性があります。
600円の商品を3つ買われたら
合算のままだと、600円×3で1,800円です。
1つの箱に収まる商品でこれをやると、お客様の画面には商品代金よりも高く見える送料が並ぶことがあります。
個別送料は例外用の設定なので、「例外どうしが重なったらどうするか」までは、設定した本人も考えていないことが多いです。
個別送料を使っている商品がある店は、ここを一度だけ確認しておくと事故が減ります。
お客様から問い合わせが来やすい場面
まとめ買いの送料は、お客様には計算式が見えません。
見えるのは結果の金額だけです。
だから「なぜこの金額になるのか」が説明できない状態は、そのまま問い合わせになります。
温度帯の違う商品を一緒に買われた
常温の商品とクール便の商品を一緒に買われると、実際には二個口で出すことになります。
ところが楽天の送料設定には、宅配便とクール便を別々に計算する機能がありません。
この場合は、まとめ買い時の設定で「送料は後ほど店舗からご連絡いたします」を選び、注文後に内容を修正する形になります。
金額を直すときは、必ずお客様の合意を取ってからです。
先に直してから連絡する順番にすると、話がこじれます。
高額購入割引と表示がぶつかる
もう1つ、見落としやすい組み合わせがあります。
後ほど連絡する設定にしていても、高額購入割引を設定していると、お客様の画面には送料無料と表示されることがあります。
店としては「あとで送料をご連絡します」のつもりでも、お客様は無料だと思って注文しています。
ここで送料を足すと、話が合いません。
割引の条件を触ったときは、まとめ買いの設定側も一緒に見ておく必要があります。
設定で防げること、防げないこと
ここまで書いてきたことを、できる・できないで整理します。

楽天の送料設定で決められるのは、同じ種類の商品が重なったときの計算方法までです。
購入金額での送料無料や、一定の個数以上での送料無料も、それぞれ専用の機能があります。
できないものは、注文後に直す
一方で、設定では決められないものもあります。
商品Aは3,000円以上、商品Bは1万円以上で送料無料にしたい、といった商品ごとに違う無料ラインは引けません。
離島の追加送料を自動で足すこともできません。
こうしたものは、注文後に金額を修正する運用で対応します。
ただ、修正するなら注文前に分かる場所へ書いておくことがセットです。
北海道の一部だけ別途費用がかかる、といった可能性があるなら、カゴに入る前に読める場所に注意書きを出しておく。
あとから金額が増える体験は、それ自体よりも聞いていなかったことのほうが不満になります。
まとめ買いの送料は、安くする設定ではありません。お客様が見た金額と、店が実際に払う金額を、ずらさないための設定です。
全国一律や地域別といった、料金表そのものの作り方は別の記事にまとめています。
まとめ買いの計算は、商品がどの送料区分に入っているかで変わります。
そもそもの送料無料の線引きは、こちらにまとめました。
さいごに
まとめ買いの送料は、3つの設定で決まります。
送料無料の商品が混ざったとき、料金表の商品が重なったとき、個別送料の商品が重なったとき。この3つは連動していません。
そして個別送料が1つでも入ると、送料は0円になりません。
足すか高いほうを取るかは、好みではなく、自分の店が実際に何個口で出しているかで決めます。
複数買われた注文を10件見返して、箱の数を数える。それだけで答えが出ます。
設定を触ったら、最後に自分の店でカゴまで入れてみてください。
お客様が見る金額を、自分の目で1回確かめておくだけで、問い合わせはかなり減ります。
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この記事を書いた人

ラクマート認定講師:TAKAHIRO
- 2015年から3年間ネットショップに挑戦するも1円も稼げず、100万円以上の借金を負う
- 2018年に融資を受け、ネットショップ経営に独学で挑戦する
- 初年度から年商2,000万円以上を売り上げる
- 2022年に楽天市場「月間優良ショップ」を受賞
- 2022年に始めたYouTubeが1ヶ月で登録者1万人突破(現在は3万人以上)
- 2023年に楽天市場「ショップ・オブ・ザ・マンス【都道府県賞】」を受賞
- 2024年にラクマート史上初の「認定講師」7人のうちの1人に選ばれる
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- ラクマートでの累計仕入れは6,000万円以上。最上位のV10会員
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