皆さん、こんにちは!TAKAHIROです!
楽天の請求書を眺めていると、「モールにおける取引の安全性・利便性向上のためのシステム利用料」という、やたら長い名前の項目が出てきます。
金額としては小さいので、たいていの人はスルーします。ただ、この費用はクーポンの扱いだけが他の費用と違うという面白い性質を持っていて、そこを知らないと採算の計算が微妙にずれます。
短い記事になりますが、押さえておく価値のある項目です。
この記事でわかること
- この費用が何のために集められているのか
- 計算は基準売上高 × 0.1%のシンプルな一本値
- クーポンの扱いがシステム利用料と逆になっている
- 出店プランを変えてもこの料率だけは変わらない
- 0.1%が年間でいくらになるのか
金額はすべて税別、2026年8月時点のものです。
請求書でいちばん名前が長い項目
請求書に載る品目名は、そのまま「プラン共通_モールにおける取引の安全性・利便性向上のためのシステム利用料」です。長いです。
「プラン共通」と付いているとおり、がんばれ!でもスタンダードでもメガショップでも同じ扱いになります。プランで料率が変わる費用ではありません。
根拠は楽天市場出店規約の第13条と、その別表です。システム利用料と同じ条文のなかで定められている費用、という位置づけになります。
何のための料金なのか
名前が抽象的なので、何に使われているのか分かりにくいと思います。用途としては、この3つが示されています。
この費用の使いみち
- ユーザーが安心・安全・便利に楽天市場を使うためのシステム開発
- ユーザー向け窓口の開設・運用
- ユーザー補償の拡充
要するに、買う側の体験と安全を支えるための費用です。店舗が直接何かを受け取るタイプの費用ではありません。
計算はシンプル。0.1%だけ
計算式はひとつしかありません。
計算式
- 基準売上高 × 0.1%(税別)
システム利用料のような階段式ではありません。売上がいくらでも、料率は0.1%のままです。規模が大きくなっても下がりませんし、小さくても上がりません。
土台になる基準売上高は、システム利用料と同じ定義です。
| 基準売上高の中身 | 入るか |
|---|---|
| 販売価格(消費税を含む) | 入る |
| 送料 | 入る |
クーポンの扱いが、ここだけ違う
ここがこの記事のいちばん重要なところです。
楽天のクーポンには、店舗が原資を負担するものと、楽天が原資を負担するものの2種類があります。そして、システム利用料はこの2つで扱いが変わります。
| 費用 | 店舗が出したクーポン | 楽天が配ったクーポン |
|---|---|---|
| システム利用料 | 値引き後の金額に課金 | 値引き前の金額に課金 |
| 安全性・利便性のシステム利用料 | 値引き後の金額に課金 | 値引き後の金額に課金 |

つまり、安全性・利便性のほうは、クーポンの種類を問わず値引き後の金額が対象です。ルール上も「利用されているクーポン種別に関わらずクーポン値引き後の金額」と明記されています。
一方のシステム利用料は、楽天が原資を持つクーポンで値引きされた場合、値引きされる前の金額に課金されます。楽天が配ったクーポンで安く売れたのに、システム利用料は元の価格で計算される、ということです。
クーポンそのものにかかる費用のほうは、こちらでまとめています。
0.1%は年間でいくらになるか
料率が小さいので実感が湧きにくいと思います。数字にしてみます。

月100万円の店で年12,000円。月1,000万円の店で年120,000円です。大きな金額ではありませんが、売上に比例してまっすぐ増えるタイプの費用です。
原価計算をするときは、システム利用料・ポイント原資・楽天ペイ利用料・アフィリエイト成果報酬に加えて、この0.1%も足しておいてください。1つひとつは小さくても、合計すると効いてきます。
プランを変えても、料率は変わらない
出店プランを検討している人向けに、ひとつ補足しておきます。
がんばれ!プランからスタンダードプランに切り替えると、システム利用料の料率は下がります。ただしこの0.1%は、どのプランでも同じです。
| 費用 | プランで変わるか |
|---|---|
| 出店料 | 変わる |
| システム利用料 | 変わる |
| 安全性・利便性のシステム利用料 | 変わらない(全プラン共通で0.1%) |
| ポイント付与料 | 変わらない |
| 楽天ペイ利用料 | 変わらない |
プランの損得を計算するときに、比較すべきなのは出店料とシステム利用料の2つだけです。それ以外は、どのプランを選んでも同じようにかかります。
プランごとの料率の違いについては「楽天のシステム利用料はどう計算されているのか」で詳しく分解しています。
締日と支払いのタイミング
最後に、いつ払うのかです。この費用はシステム利用料やポイント付与料と同じサイクルで動きます。

起点は注文日です。そこから翌月末が締め日になり、ここで金額が確定します。
大事なのは、締め日を過ぎてからのキャンセルや金額変更は反映されないという点です。規約でも、締め日の翌日以降は基準売上高を変更できない、と定められています。
実際にお金が出ていくのは、そこからさらに先です。請求計算書が翌々月の10営業日頃、精算書がその翌月の20日頃、支払期限は注文日の翌々々月末になります。売れた月とお金が出る月が3か月ずれる、と覚えておくといいです。
さいごに
まとめます。
この記事の要点
- 正式名称は「モールにおける取引の安全性・利便性向上のためのシステム利用料」
- 用途はシステム開発・ユーザー向け窓口・ユーザー補償
- 計算は基準売上高 × 0.1%の一本値。階段式ではない
- クーポンの種別を問わず、値引き後の金額が対象。ここがシステム利用料と違う
- 全プラン共通なので、プラン比較の計算には入れなくていい
- 締め日は注文日の翌月末、支払期限は注文日の翌々々月末
金額としては小さい費用です。ただ、クーポンの扱いが他と違うという一点だけは、セールの採算を組むときに効いてきます。そこだけ持って帰ってもらえれば十分です。
請求書に並ぶ費用の全体像は、品目ごとにこちらで説明しています。
楽天で儲からないと感じている理由については、こちらの記事でも書いています。
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この記事を書いた人

ラクマート認定講師:TAKAHIRO
- 2015年から3年間ネットショップに挑戦するも1円も稼げず、100万円以上の借金を負う
- 2018年に融資を受け、ネットショップ経営に独学で挑戦する
- 初年度から年商2,000万円以上を売り上げる
- 2022年に楽天市場「月間優良ショップ」を受賞
- 2022年に始めたYouTubeが1ヶ月で登録者1万人突破(現在は3万人以上)
- 2023年に楽天市場「ショップ・オブ・ザ・マンス【都道府県賞】」を受賞
- 2024年にラクマート史上初の「認定講師」7人のうちの1人に選ばれる
- 楽天市場は出店8年目。2025年度は年商6,000万円、累計売上3億円を突破
- ラクマートでの累計仕入れは6,000万円以上。最上位のV10会員
- 紹介したラクマート利用者は1,400人以上。中国の工場・船便倉庫と1688本社も現地視察ずみ
ふだんは、こんな発信をしています
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