皆さん、こんにちは!TAKAHIROです!
今日は「中国輸入の規制と輸入禁止品」について、僕が知っていることを全部書きます。
先に自己紹介をしておくと、僕は楽天市場で店をやっている現役の店長です。楽天は8年目、年商は6,000万円ほど、累計売上は3億円を超えました。仕入れは1688(アリババ)一本で5年、累計の仕入れ額は約6,000万円です。
で、なぜ僕がこのテーマを書けるのかというと、実際に規制で止められたことがあるからです。「発注できません」と言われてジャンルごと諦めたこともあるし、税関で荷物が約3ヶ月止まったこともある。この記事に書くのは、条文の寄せ集めではなく、そういう実体験込みの一次情報です。
この記事でわかること
- 中国輸入の規制の全体地図(規制には2種類あります)
- 現役の僕が実際に止められた実体験3つ
- 2025〜2026年に始まった新しい規制(この記事が【2026年版】である理由)
- 仕入れ前の確認手順と、相談窓口の正解
先に、この記事の結論を書いておきます。
結論は「規制がある商品はやめとけ」ではありません。「知らずに進めると詰む。知って選べば、規制はむしろあなたを守る参入障壁になる」です。
順番に見ていきましょう。
まず地図から|規制は「通関で止まる」と「国内で刺さる」の2種類

中国輸入の規制の話は、法律の名前がたくさん出てきて頭がパンクしがちです。なので最初に、全体を2つに分ける地図を渡します。これさえ持っていれば迷子になりません。

ポイントはこうです。税関は輸入のとき、関税のチェックとは別に「輸入関係他法令」という法令リストに基づいた確認をします(関税法第70条)。食品衛生法や薬機法はこのリストに載っているので、該当する貨物は通関の段階で止まります。
ところが、このリスト(令和7年6月現在)に電気用品安全法(PSE)・消費生活用製品安全法(PSC)・電波法(技適)は載っていません。つまりこの3つは、税関では止まらないんです。
| 法律 | 税関 | 国内販売 |
|---|---|---|
| 食品衛生法(食器・容器包装・乳幼児用おもちゃ) | 止まる(届出必須) | 届出済みでないと売れない |
| 薬機法(化粧品など) | 止まる(許可証の写しが必要) | 許可がないと売れない |
| 知的財産(関税法69条の11) | 止まる(没収の対象) | — |
| 電気用品安全法(PSE) | スルー | マークなしは販売・陳列が禁止 |
| 消費生活用製品安全法(PSC) | スルー | マークなしは販売禁止 |
| 電波法(技適) | スルー | 売る側は努力義務/使った人が違法になる |
だから「税関を通った=合法」ではありません。ここがこの記事でいちばん伝えたいことです。
初心者が一番ハマるのがここです。「通関できたんだからOKでしょ」と思って売り始めて、あとから国内の法律に引っかかっていたと知る。逆に言えば、この地図を持っているだけで、事故の大半は防げます。
「競合が少ない」の正体が、認証の壁だったことがあります
地図の話のついでに、僕の実体験をひとつ。昔、Amazonで商品リサーチをしていて「これいけるんじゃねえか」という商品を見つけたことがあります。競合が少なくて、需要はありそうで。
で、調べていくと理由が分かりました。そのジャンルは売るために認証・許可が必要だったんです。競合が少なかったのは、美味しい市場だからではなくて、認証のコストと手間で参入が止まっている市場だったからでした。
僕が実際に「止められた」話|実体験3つ+おまけ

法律の各論に入る前に、僕の実体験を先に書きます。規制って条文で読むと他人事なんですが、実際にどう「止まる」のかを知ると、一気に自分事になるので。
実体験①|食品衛生法:「口に触れる商品なので発注できません」
新しい商品ジャンルをリサーチして、「よし、これを仕入れよう」と代行業者に発注を出したときのことです。返ってきた答えがこれでした。
この商品は口に触れるものなので、発注できません。
食器などの「口に触れる商品」は、食品衛生法の輸入届出が必要です(詳しくは後述します)。僕はそれを、役所からでも税関からでもなく、代行業者から教わりました。発注の段階で止めてくれたわけです。
で、僕がどうしたかというと、届出のコストと手間を考えて、そのジャンルはまるごと諦めました。ここは誤解してほしくないんですが、「口に触れる商品は輸入できない」ではありません。届出を出せば輸入できます。ただ、そのコストを払ってまでやるかどうかは商売の判断で、当時の僕は「やらない」を選んだ、という話です。
実体験②|意匠権:「この便利アイテムいいじゃん」→実はダメでした
もうひとつ、知的財産まわりの話。デザインや意匠権を理由に、発送を止められたことがあります。
「ブランドものの偽物を仕入れようとしたんでしょ」と思われそうですが、全然違うんです。僕は本当に何も知らなくて、「こういう便利アイテムいいじゃん」と思って選んだ商品が、実はデザイン(意匠権)で保護されていた。そういうパターンです。
このときも止めてくれたのは代行業者でした。ラクマートのような大手の代行は知財チェックの網を持っていて、「これは送れません」と発送前に止まります。僕が5年使っている代行業者の話はこちらにまとめてあります。
実体験③|FBAバーコード事件:税関で約3ヶ月止まった
そして、8年で一番ひどかった通関トラブルがこれです。

当時、中国の工場から楽天RSL(楽天スーパーロジスティクス)の倉庫へ商品を直送する運用をしていました。商品に貼るバーコードは、AmazonセラーセントラルでJANコードから発行できるFBA納品用のものを使っていた。担当の方に「楽天用のバーコードをわざわざ作らなくても、FBAのバーコードをそのまま使って大丈夫ですよ」と言われていたからです。
実際、運用としてはそれで問題なく回ります。でも税関の見え方は違いました。「バーコードはAmazon用なのに、宛先は楽天の倉庫。おかしくないか?」。荷物は開封検査に回され、結局約3ヶ月止まりました。5月頃に止められて、通関したのは9月とかです。
念のため書いておくと、担当の方を責める話ではありません。運用の正解と、通関の正解は別物だった。それだけの話です。中身は完全に合法でも、書類・ラベル・宛先の整合性が取れていないだけで検査対象になる。これがこの事件の教訓です。
おまけ|何も悪いことをしていなくても、検査は来ます
もうひとつ、税関検査のリアルを。1〜2年前のある時期、1ヶ月に2〜3便、立て続けに税関検査を受けたことがあります。中身を全部開けて見られるやつです。検査を受けると、納期はだいたい1週間〜10日延びます。
「目をつけられたのか?」と思って関税の方に聞いたところ、「そうではなくて、税関の検査が多い時期というのがあるんですよ」という説明を受けました。(税関が暇な時期は検査が多くなるらしい)
【通関で止まる】規制まとめ|税関がチェックする法律

ここから各論です。まずは地図の左側、通関の段階で止まる規制から。
関税法69条の11|知的財産の侵害品(中国輸入の本丸)
関税法第69条の11は「輸入してはならない貨物」のリストです。麻薬、銃砲、爆発物…と並ぶ中で、中国輸入の現場で実際に効いてくるのは、この3つです。
関税法69条の11(抜粋・要旨)
- 九号:特許権、実用新案権、意匠権、商標権、著作権等を侵害する物品
- 九の二号:意匠権又は商標権を侵害する物品(持込み行為に係るもの)
- 十号:不正競争防止法の一定の行為(形態模倣など)を組成する物品
大事なのはここです。ロゴ入り・キャラクターもの・有名ブランドの形を真似た商品は、1688やタオバオでは普通に売られています。中国国内では合法的に流通しているものでも、日本に持ち込んだ瞬間、関税法69条の11に当たる。ルールが国境で切り替わるわけです。
さらに「九の二号」は、海外からの模倣品流入を水際で止めるために追加された号で、「個人使用だから大丈夫」という古い理解はもう通用しなくなっています。
それから、ロゴ入り商品についてよく聞かれるので、僕の理解を整理しておきます。
| ロゴのパターン | 扱い |
|---|---|
| ① 自社ロゴを入れてもらう(OEM) | 大手の1688工場なら対応してくれるところが多い。問題なし |
| ② 工場自身のロゴが入っている | ノーブランドの代わりに工場名が入っているだけ。基本的に問題になりにくい |
| ③ 有名ブランドの模倣・酷似 | ここがアウト。商標・意匠の侵害で止まる |
危ないのはだいたい③、有名なもののパクリです。自衛策はシンプルで、見覚えのあるデザインやロゴは画像検索で照合する。僕もこれをやっています。
食品衛生法|食器・容器包装・乳幼児用おもちゃは「その都度」届出
僕が「発注できません」を食らった法律です。食品衛生法の第27条にはこうあります。
- 販売の用に供し、又は営業上使用する食品、添加物、器具又は容器包装を輸入しようとする者は、その都度厚生労働大臣に届け出なければならない(第27条・要旨)
ポイントは2つあります。
- 対象は食品だけではありません。食器・調理器具・容器包装、さらに第68条の準用で乳幼児が口に触れるおもちゃまで入ります
- 「その都度」です。一度届け出れば以後フリー、ではなく、輸入のたびに届出が要ります
しかも2025年6月からは、器具・容器包装の材質について「ポジティブリスト制度」が本則運用に入りました。ざっくり言うと、使われている樹脂などが国のリストに適合していることを、書面で確認できる状態にしておく必要がある制度です。中国の工場からこの書面を取るのは、代行業者経由だとハードルが高いことが多い。僕がジャンルごと諦めた背景には、この構造があります。
薬機法|化粧品は「個人輸入で仕入れて転売」が明確にアウト
1688にはコスメ・スキンケア・シートマスク系の商品が大量にあります。そして、ここは僕の実体験ではなく制度の話ですが、はっきり書いておきます。
化粧品を業として輸入販売するには、製造販売業の許可などが必要です。「個人輸入で仕入れてフリマで売る」は、個人輸入の特例(自己使用限定)から外れるので明確にアウトです。
薬機法は税関の他法令リストに載っているので、業としての輸入は通関の段階で許可証の写しなどの確認が入ります。化粧品をやりたい場合は、都道府県の薬務主管課への相談から始まる、それなりに本格的な世界だと思ってください。
ワシントン条約|「本革」表記の爬虫類系は要注意
意外な伏兵がこれです。ワシントン条約(CITES)の規制対象は生きた動植物だけでなく、毛皮・皮革製品・漢方薬などの加工品も含まれます。
1688には「ヘビ革」「ワニ革」風のバッグ・財布・ベルトが山ほどあります。フェイクレザーなら問題ありませんが、本革表記の爬虫類系は附属書該当の可能性があるので、輸出国の許可書などが必要になるケースがあります。税関の輸入差止め実績でも、爬虫類の皮革製品は常連です。
その他の「通関で止まる」法令
残りは表でサラッといきます。普通に雑貨やアパレルを仕入れる分には踏みにくいものですが、頭の片隅に。
| 法令 | 中国輸入で関係しそうな品目 |
|---|---|
| 銃砲刀剣類所持等取締法 | 刃渡り15cm以上の刀、刃渡り5.5cm以上の剣、飛び出しナイフなど |
| 植物防疫法 | 植物(種子・果実含む)。ドライフラワー系の雑貨も要注意 |
| 鳥獣保護管理法 | 鳥獣の加工品(毛皮・羽根製品) |
| 外為法・輸入貿易管理令 | 輸入割当・制限品目、制裁対象貨物 |
| 毒物及び劇物取締法 | 毒物・劇物にあたる薬品類 |
なお、関税そのものの仕組み(いくら取られるのか)は別の記事で詳しく書いています。
【国内で刺さる】規制まとめ|税関はスルーするのに違反になる法律

ここからが、この記事でいちばん書きたかったところです。次の5つの法律は税関の確認リストに入っていません。つまり通関は普通に通ります。通ってしまうからこそ、知らない人が事故るんです。
電気用品安全法(PSE)|マークなしは「販売」も「陳列」も禁止
コンセントにつなぐ製品や電池まわりの製品を規制する法律です。対象は全457品目。そのうち特に危険性が高い特定電気用品が116品目で、こちらは登録検査機関の検査まで必要になります。
中国輸入で刺さりやすいのはこのあたりです。
- モバイルバッテリー(リチウムイオン蓄電池として対象)
- 電熱式・電動式のおもちゃ(こちらは特定電気用品)
- LED照明・電気スタンド・音響機器などの家電系
輸入事業者には、事業開始から30日以内の届出、技術基準への適合確認と検査記録の保存、PSEマークの表示といった義務があります。そして法第27条がこれです。
- PSE表示が付されているものでなければ、電気用品を販売し、又は販売の目的で陳列してはならない(法27条・要旨)
「陳列」も禁止、というのがポイントです。ネットショップの商品ページに載せること自体が陳列にあたります。そして販売事業者に対しては都道府県による立入検査の仕組みがあり、悪質な場合は回収命令まであります。通関で止まらないぶん、売り始めてから刺さる。これがPSEの怖さです。
消費生活用製品安全法(PSC)|2025〜2026年に激変しました
圧力なべ、ヘルメット、ライターなどの「特定製品」にPSCマークを義務付ける法律です。そしてここが、この記事が【2026年版】を名乗る理由です。ここ数年で対象品目が立て続けに追加されました。

| 対象になった品目 | 規制開始 | 補足 |
|---|---|---|
| 磁石製娯楽用品・吸水性合成樹脂製玩具 | 2023年6月19日 | 同年12月19日以降はマークなし販売不可 |
| 乳幼児用玩具(3歳未満向け) | 2025年12月25日 | 丸型の「子供PSCマーク」が必要 |
| 乳幼児用ベッドガード | 2026年7月8日 | 移行期間は2027年7月7日まで |
| ベビーカー | 2026年7月8日 | 移行期間は2028年7月7日まで |
特に大きいのが乳幼児用玩具です。3歳未満向けの玩具を輸入して売るには、①事業の届出、②技術基準への適合を自主検査で確認して記録を保存、③対象年齢の根拠ある設定、④警告表示と子供PSCマークの表示が必要になりました。
乳幼児向けグッズは中国輸入の定番ジャンルだっただけに、この変化はかなり大きい。2025年より前に書かれた記事の情報のまま、このジャンルに入るのは危険です。
電波法・技適|売る側は努力義務、使った人が違法になる
Bluetoothイヤホン、ワイヤレスマウス、スマート家電。電波を出す機器には技適マーク(技術基準適合証明)の問題があります。ここは通説が結構間違っているので、条文ベースで整理します。
| 立場 | 法的な扱い |
|---|---|
| 製造・輸入・販売する側 | 技術基準に適合しない無線設備を売らないよう努めなければならない(努力義務)。悪質なら勧告→公表→命令と進む |
| 買って使った人 | 電波法違反。1年以下の拘禁刑又は100万円以下の罰金の対象になり得る |
見ての通り、非対称なんです。売る側は努力義務どまりなのに、買ったお客さんが使うと違法になる。だから「技適なしを売ってもすぐには捕まらないから大丈夫」という理屈は、法的に雑なだけでなく、「お客さんを違法状態にする商品を売る」という商売の話として破綻しています。
ちなみに僕は、電池・バッテリー系と電波を出す系の商品は最初から扱わないと決めています。「バッテリーだとダメで、Bluetoothだとなんじゃらかんじゃら」みたいな論点が次々出てくるジャンルなので、自分の商売に必要ないなら近づかない。これも立派な規制対策です。
有害物質規制法|乳幼児用の繊維製品は含有基準があります
正式名称は「有害物質を含有する家庭用品の規制に関する法律」。繊維製品などに含まれる化学物質の基準を定めた法律で、アパレル系の中国輸入に直撃します。代表的なのはこの2つです。
- ホルムアルデヒド:生後24ヶ月以下の乳幼児用の下着・外衣・寝具など → 16ppm以下という厳しい基準
- アゾ染料(特定芳香族アミンを生成するもの):繊維製品・革製品 → 検出量が試料1gあたり30μg以下
厄介なのは、これも通関では止まらないことです。発覚するのは、都道府県などによる立入検査や買上検査。つまり売った後です。乳幼児向けの繊維製品を扱うなら、工場任せにせず、検査機関でのテストや適合証明の取得を仕入れの工程に組み込む必要があります。
【予告】2028年4月に来る制度変更|少額輸入と消費税

規制の地図の最後に、これから来る変更をひとつ。2028年(令和10年)4月1日から、輸入まわりの税の扱いが変わります。
- 個人使用貨物の課税価格を6割で計算する、いわゆる0.6掛け特例の廃止
- 1万円以下の少額輸入貨物への消費税課税と、プラットフォーム経由の課税の仕組みの導入
事業者として代行業者経由で仕入れている分には、もともと事業輸入として課税されているので直撃は限定的です。ただ、少額輸入の環境が変わると競争環境も変わるので、頭に入れておいて損はありません。関税・消費税の計算の仕組みはこちらで詳しく書いています。
新しい商品を仕入れる前の確認手順|僕の実務

「で、結局どうやって規制を確認すればいいの?」に答えます。僕が実際にやっている手順はこうです。

正直に言うと、僕は「基本、調べない」です
こう書くと驚かれるんですが、僕は規制のチェックを毎回はやっていません。理由は単純で、同じジャンルをずっと何回も仕入れているからです。自分のジャンルの規制は最初に把握してしまえば、継続仕入れで新しく調べることはほぼ発生しません。
新しい判断が必要になるのは、次の2パターンだけです。
- 「このデザイン、なんか見覚えあるな」と思ったとき → 画像検索で照合(意匠権・商標のチェック)
- 新しいジャンルに出るとき、法律っぽい論点が絡みそうなとき → AIに聞いて当たりをつける
実際、食品衛生法まわりの疑問は僕もAIに聞きました。ただし大事なのはここからで、AIの答えをそのまま信じて発注まで行かないこと。AIで「関係しそうな法律の名前」を掴んだら、最後は主管省庁の一次情報(公式サイト・窓口)で確認します。この記事の法令情報も、すべて一次ソースを確認して書いています。
相談窓口の正解|税関は「該当するかどうか」を答えてくれません
これ、知らない人が多いんですが、税関の公式ページには「他法令の該非に係る照会について、お答えできません」と明記されています。「怪しかったら税関に聞けばいい」は通用しないんです。聞く先は、法律ごとの主管省庁です。
| 商品の特徴 | 関係する法律 | 確認先 |
|---|---|---|
| 食器・調理器具・乳幼児用おもちゃ | 食品衛生法 | 厚生労働省(検疫所の輸入食品相談窓口) |
| 電気で動く・充電式 | 電気用品安全法(PSE) | 経済産業省 製品安全課 |
| 乳幼児向けの玩具・ベビーカー等 | 消費生活用製品安全法(PSC) | 経済産業省 製品安全課 |
| Bluetooth・Wi-Fiなど電波を出す | 電波法(技適) | 総務省(電波利用ポータル) |
| 化粧品・美容系 | 薬機法 | 都道府県の薬務主管課 |
| 本革(爬虫類系)・毛皮 | ワシントン条約 | 経済産業省 野生動植物貿易審査室 |
そして最後の網が、代行業者のチェックです。僕の実体験①②のとおり、大手の代行は発注・発送の段階で「これは送れません」と止めてくれることがあります。ただし、代行のチェックはあくまでセーフティネットで、国内販売系の法律(PSEやPSCや表示義務)まで保証してくれるわけではありません。仕入れの責任は輸入者である自分にある。ここは押さえておいてください。
中国輸入の規制のよくある質問

Q. 税関を通ったなら、その商品は売っても大丈夫ですよね?
A. いいえ。PSE・PSC・技適・有害物質規制・品質表示などは税関ではチェックされません。通関と国内販売の合法性は別物です。この記事の地図(2種類の規制)を見返してください。
Q. 税関検査で止められたら、没収されるんですか?
A. 中身が適法なら、没収も罰則もなく、遅れるだけです(実感として1週間〜10日)。没収の対象になるのは、知財侵害品など「輸入してはならない貨物」に該当する場合です。
Q. ロゴが入っている商品は全部アウトですか?
A. いいえ。自社ロゴを入れるOEMも、工場自身のロゴも基本的に問題になりにくいです。アウトなのは有名ブランドの模倣・酷似。見覚えのあるデザインは画像検索で照合してください。
Q. 規制があるかどうか、誰に聞けばいいですか?
A. 税関は他法令の該非を答えてくれないので、法律ごとの主管省庁に聞くのが正解です(上の窓口表を参照)。AIで当たりをつけて、一次情報で確認する流れが効率的です。
Q. 化粧品を個人輸入して販売するのはダメですか?
A. ダメです。個人輸入の特例は自己使用に限られ、他人への販売・譲渡は認められていません。業として売るなら製造販売業の許可などが必要です。
Q. 規制が厳しいジャンルは避けたほうがいいですか?
A. 一概には言えません。規制対応のコストを払えないなら避けるのが正解ですし、払えるなら競合が参入できない市場として狙う判断もあります。「規制=NG」ではなく「規制=参入コスト」として損益で考えるのが、商売としての正解だと思います。
さいごに|規制は「やめとけ」の理由ではなく、参入障壁です

長くなったので、まとめます。
- 規制は2種類。通関で止まるもの(食品衛生法・薬機法・知財・ワシントン条約)と、国内で刺さるもの(PSE・PSC・技適・有害物質・品質表示)
- 「税関を通った=合法」ではない。国内販売系の法律は通関でチェックされない
- 僕自身、食品衛生法で発注を止められ、意匠権で発送を止められ、バーコードの食い違いで税関に約3ヶ月止められた
- 悪意がなくても引っかかる。だから画像検索・AIで当たり→一次情報で確認・代行の網の3段構え
- 乳幼児向けグッズは2025〜2026年に規制の地形が激変。古い情報で入らない
- 税関は該非を答えてくれない。聞く先は主管省庁
最後に、冒頭の結論をもう一度。規制は「中国輸入やめとけ」の理由にはなりません。
規制が厳しくなるのは、市場が健全化している証拠です。そして規制対応のコストは、それを払った人にとってはあとから来る競合を防ぐ壁になります。僕が「競合が少ない」と思ったジャンルの正体が認証の壁だったように、規制の向こう側には、ちゃんとやる人だけが立てる場所がある。
知らずに進めば詰みます。でも、知って選べば武器になります。この記事が、その「知って選ぶ」ための地図になれば嬉しいです。
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