皆さん、こんにちは!TAKAHIROです!
ネットショップの売上は、1年を通して平らではありません。売れる月と売れない月の差は、想像よりずっと大きいです。そしてこの波を知らずに始めると、「売れない月」に心が折れたり、逆に「売れる月」の直前に在庫が足りなかったりします。
この記事では、楽天で8年店をやってきた僕の店の1年を、売上の山と谷・仕入れの計画・資金繰り・休み方まで、カレンダー形式で見せます。「こういう感じで年間を回しているのか」というイメージを持ってもらうための記事です。
自己紹介をしておくと、僕は楽天市場で店をやっている現役の店長です。楽天は8年目、年商は6,000万円ほど、累計売上は3億円を超えました。商品は中国からの輸入を柱にしています。
この記事でわかること
- うちの店の1年の売上の山と谷(最大の山・第2の山・谷はいつか)
- 中国仕入れは春節から逆算する、という年間発注計画の立て方
- 一番資金繰りが苦しいのは7・8月である理由と対策
- 年中無休の店なのに「毎日休みみたいなもん」になる仕組み
では、いきましょう。
うちの店の1年|売上の山は10・11月、谷は7・8月

まず、うちの店の1年の売上イメージを図にしました。あくまで、うちの商材の場合の形です。

| 時期 | 状態 | 何が起きているか |
|---|---|---|
| 10・11月 | 最大の山 | 秋冬需要+楽天のセールイベントが重なる、1年で一番売れる季節 |
| 3〜5月 | 第2の山 | 新生活・春需要。ここで欠品させないことが年間計画のキモ |
| 7・8月 | 谷 | 夏枯れ。売上が一番細る時期。そして実は……(後述) |
繰り返しますが、この山と谷の位置は、うちの商材だからこうなっているだけです。夏物が柱の店なら7・8月が山になるでしょうし、ギフト系なら12月に一極集中するはずです。あなたの店の波は、あなたの商材にしかない形になります。
それでも、この図を見てもらう意味はあると思っています。波があること自体は、どんな商材でも同じだからです。7・8月に売上が落ちても、それは店が悪いのではなく季節がそうだから。逆に11月に売れても、全部が実力ではありません。自分の店の波がどこに来るのかを掴んでいれば、一喜一憂せずに済みます。
仕入れ計画は「春節」から逆算する|発注は年3〜4回

中国輸入で店をやる場合、年間計画の起点になるのは楽天のイベントではなく、実は春節(中国の旧正月)です。毎年1月末〜2月ごろ、中国の工場や問屋が長期休暇に入り、生産と物流が数週間止まります。
問題は休みそのものより、休み明けです。春節明けの工場は、人の入れ替わりなどで生産が安定するまで時間がかかり、納期の遅延や品質のブレが起きやすい。ここで仕入れた商品が、そのまま第2の山(3〜5月)の販売分になるので、影響が直撃します。
だから僕は、12月に「春節をまたぐ2〜3ヶ月分」をまとめて発注します。春節前の安定した生産ラインで作ってもらい、3〜5月の欠品を防ぐためです。
この春節前発注を起点に、うちの年間の発注はだいたい年3〜4回に集約されています。
うちの発注サイクル(年3〜4回)
- 12月——春節前の大型発注。春〜初夏に売る分を2〜3ヶ月分まとめて
- 3月ごろ——春の売れ行きを見て、夏物の初回発注
- 5〜6月——夏物の追加発注
- 7月——1年で一番大事な、秋の山場(10・11月)に向けた大型発注
「こまめに発注して在庫を薄く保つ」のが理想論ですが、国際輸送のリードタイムと春節がある以上、中国輸入はまとめて発注する場面がどうしても出てきます。それを見越して現金を残しておくのが、次の資金繰りの話につながります。
一番苦しいのは7・8月|売上の谷と最大の仕入れが重なる

年間カレンダーの中で、これから始める方に一番伝えたいのがここです。
7・8月は、売上が1年で一番細る「谷」なのに、10・11月の山に向けた1年で一番大きな仕入れの支払いが重なります。つまり、入ってくるお金が最少の月に、出ていくお金が最大になる。
これを知らないと、初めての夏に本気で焦ります。「売上が落ちてる上に、口座からお金が消えていく。うちの店、潰れるんじゃないか」と。でも図を見返してください。これは失敗ではなく、毎年必ず来る設計上の谷です。秋に売るための仕入れなのだから、夏に現金が減るのは正常なんです。
対策はシンプルで、春の山(3〜5月)で稼いだ現金を使い込まずに、夏の仕入れ資金として取り分けておくこと。うちでは、売上がいい月ほど「これは秋の仕入れの原資」と自分に言い聞かせています。資金繰りの考え方は、こちらの記事でさらに詳しく書いています。
暇な月こそ「仕込みの月」|谷の過ごし方で1年が決まる

では、売上が細る7・8月は何をして過ごすのか。落ち込んで甲子園を見ている場合ではありません(少しは見ますが)。うちでは谷の月こそ、一番仕事を仕込む月です。
- 秋冬商品の準備—商品ページを先に作り込み、写真を撮り直し、山が来る前に受け皿を完成させておく
- 既存ページの作り込み—繁忙期には手が回らない、説明文の改善・画像の差し替え
- 新商品の試作・サンプル取り寄せ—次の柱候補をじっくり検証できるのは暇な時期だけ
山の月にページを直している店と、谷のうちに直し終えて山を迎える店。同じ実力でも、結果は大きく変わります。売上の波は変えられませんが、波への備え方は変えられます。「暇な月=悪い月」ではなく「暇な月=自由に動ける月」と捉え直せると、1年の景色が変わりますよ。
年中無休なのに「毎日休みみたいなもん」|休み方の設計

最後に、よく聞かれる「ネットショップって休めるの?」問題です。
うちの店は、年中無休です。土日も、年末年始も、注文が入れば商品はお客さんに向けて出荷されていきます。でも僕自身が倉庫で梱包しているわけではありません。出荷はRSL(楽天の物流サービス)が365日やってくれるからです。
旅行などで長期に家を空けるときは、問い合わせ対応を「後日回答」の案内に切り替えます。実際に届く問い合わせは納期の質問程度なので、それで困ったことはほとんどありません。確定申告の時期も、会計ソフトとAIに日々の記帳を任せているので、店の運営に影響はありません。
だから正直に言うと、今は「毎日働いている」とも「毎日休んでいる」とも言えます。スマホ1台あれば、店は回るので。
注文の確認も、お客さんへの返信も、売上のチェックも、スマホでできます。AIに返信文を手伝ってもらえば、外出先でも数分です。ただし誤解しないでください。
これは「仕組みを作り終えた8年目」の姿です。立ち上げ期の僕は、朝から晩まで梱包していました。最初から楽なのではなく、楽になるように仕組みを積み上げていく。その到達点として「年中無休なのに毎日休み」がある、という順番です。
年間計画のよくある質問

Q. 何月に出店するのがおすすめですか?
A. 自分の商材が一番売れる月に、店とページが完成している状態から逆算してください。うちの場合はそれが10・11月なので、春〜初夏に準備して、夏の谷で店を作り込み、秋の山を迎える流れになります。ただし、思い立ったときが一番早いタイミングなのも本当です。
Q. 谷の月の売上減は、どのくらい覚悟すべきですか?
A. 商材によりますが、山の月の半分以下になることも普通にあります。大事なのは額そのものより、「谷が来ることを知った上で資金計画を組んでいるか」です。谷を知らないと焦って安売りに走り、利益まで削ってしまいます。
Q. 季節商品ではなく、年間を通して売れる商品なら波はないですか?
A. うちは季節で動く商材なので、定番商品だけの店がどうなるかは正直わかりません。ただ、セールイベントの時期はモール全体に人が集まるので、その分の凸凹は出るのではないかと思っています。いずれにしても、自分の店の波は自分の数字で確かめるのが一番早いです。
Q. 会社員をしながらでも、この年間サイクルは回せますか?
A. 出荷を物流サービスに任せる前提なら、日々の運営はかなりスマホで回せます。ただし12月と7月の大型発注のような「判断の山場」は、まとまった時間と気力が要ります。副業としてのネットショップ運営は、別の記事で詳しく書いています。
さいごに|波を知っている人から、順番に楽になる

まとめます。
- うちの店は山が10・11月、第2の山が3〜5月、谷が7・8月。この形は商材で全く変わる
- 中国仕入れは春節から逆算。12月に2〜3ヶ月分をまとめ発注し、発注は年3〜4回に集約
- 7・8月は売上最少×仕入れ最大で資金繰りの正念場。春の現金を取り分けておく
- 谷の月は仕込みの月。ページ作り込みと新商品検証に使う
- 出荷を仕組みに任せれば年中無休なのにスマホ1台で回る。ただしそれは積み上げの到達点
ネットショップの1年は、天気に似ています。夏の次に秋が来るように、売上の谷の次には山が来る。波そのものは変えられないけれど、波を知っていれば、慌てずに帆を張る準備ができます。
ただ、ここに書いた月の数字はうちの店の海図です。あなたの海の波は、あなたの商材にしかない形をしています。「1年ってこういう感じで回すのか」というイメージだけ持ち帰ってもらって、数字はご自身の店で描き直してください。
ではでは!
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ここまで読んでいただきありがとうございました。僕のことをもっと知りたい方はこちらもどうぞ。







