楽天の送料設定を触っていると、送料区分という項目が出てきます。
送料用商品グループとも呼ばれる機能です。
名前だけ見ると何のことか分かりませんが、やっていることはとてもシンプルで、商品をサイズなどでグループ分けしておくだけです。
ただ、この機能はあとから作り直すのが重いという性質があります。
だから最初に、どういう考え方で分けるのかを決めておいたほうがいいです。
この記事では、送料区分が何のための機能なのか、使えるようになるまでの順番、そして区分を増やしすぎるとどこで詰まるのかを書きます。
送料区分とは何か
送料区分は、商品を送料用にグループ分けするための情報です。

送料を変えたいとき、判断の材料は大きく2つに分かれます。
1つは、お客様の側で変わるもの。お届け先の都道府県や、購入金額、個数です。
もう1つが、商品の側で変わるもの。サイズや重さのように、誰が買っても変わらない性質です。
この、商品の性質で送料を変えたいときに使うのが送料区分です。
店全体で1つの設定になる
ここは勘違いしやすいところです。
送料区分は配送方法ごとに作るものではなく、店全体で共通の設定です。
宅配便用の区分とメール便用の区分を別々に持つ、という作り方はできません。
作った区分は、どの配送方法の料金表からも同じものを見に行きます。
だから区分を決めるときは、いま使っている配送方法だけでなく、この先で使いそうな配送方法まで一度考えておくと手戻りが減ります。
商品ごとに送料を入れるのと、何が違うのか
商品ごとに個別送料を入れれば、区分なんて使わなくてもよさそうに思えます。
実際、商品数が少ないうちはそれで回ります。
分かれ目は、送料が変わったときにどうなるかです。
| やり方 | 送料が変わったときの作業 | 向いている状態 |
|---|---|---|
| 商品ごとに個別送料 | 対象の商品を1つずつ直す | 商品数が少ないうち |
| 送料区分で分ける | 料金表の数字を直せば全部に効く | 同じサイズの商品が並ぶとき |
| 全国一律 | 1か所を直すだけ | 物流が全国一律のとき |
個別送料は、その商品にしか効きません。
燃料費の改定や契約の見直しで送料が変わるたびに、対象の商品を全部さがして直すことになります。
送料区分にしておけば、直すのは料金表の数字だけで、その区分に入っている商品すべてに反映されます。
もうひとつの違いは、値上げの連絡が来たときの動き方です。
配送業者からの改定は、たいてい実施日が決まった状態で届きます。
個別送料で組んでいると、その日までに対象商品を全部直せるかどうかの勝負になります。
区分で組んでいれば、料金表の数字を入れ替えて反映するだけで済みます。
使えるようになるまでの順番
送料区分は、登録しただけでは動きません。

まず区分そのものを登録します。国内便の場合は送料区分1に、扱う商品のサイズを入れていきます。
次に、料金表の軸として送料区分を置き、それぞれの金額を入れます。
ここで一度、反映という作業が必要です。
料金表を保存した時点では、まだお客様側の画面には出ていません。反映して初めて、実際の買い物かごに効きます。
そして最後に、商品ごとに、その商品がどの区分なのかを設定します。
ここまでやって、はじめて自動計算されます。
区分を付け忘れた商品が、いちばん危ない
この4段階のうち、事故が起きやすいのは最後です。
区分を作り、料金表も作り、反映まで終わっている。それでも商品側で区分を付け忘れていると、意図した送料になりません。
しかも、この付け忘れは店の画面を見ていても気づきにくいです。注文が入って、送料の金額を見て、はじめて分かります。
だから商品登録の手順そのものに、区分を選ぶ工程を組み込んでおくのが安全です。
何個まで回せるのか
料金表の軸には、最大15までのグループを置けます。

国内便で使えるのは送料区分1だけです。海外便では区分1と区分2の両方が使えます。
ただ、作れる数と、日々回せる数は別の話です。

区分を細かく分けるほど、料金表は業者の表に近づきます。送料の取りこぼしも減ります。
その代わり、商品を登録するたびに「これはどの区分だろう」と考える時間が増えます。
迷う時間が増えると、とりあえず近そうな区分を選ぶようになります。そうなると、区分を細かくした意味がなくなります。
境目は「実際に送料が変わるところ」で引く
区分の作り方で迷ったときは、その境目で本当に送料が変わるのかを見てください。
サイズが1段階違っても送料がほとんど変わらないなら、その2つは同じ区分でいいです。
僕の店は送料を全国一律にしているので、区分は最小限しか持っていません。
使っている物流の料金体系が全国一律で、サイズによる差も少ないからです。
自社で配送業者と契約している店なら、サイズの差はそのまま原価の差になります。どちらが正しいという話ではなく、原価がどこで変わるかで決まります。
あとから直すと重い理由
送料区分でいちばん知っておいてほしいのがここです。
区分の数を変えると、その区分を使っている料金表を作り直すことになります。
区分が増えれば表の行や列が増えるので、料金表そのものが別の形になるからです。
区分を1つ足すだけのつもりが、その区分を使っていた配送方法の料金表をすべて登録し直す作業になります。
区分を増やす前に確認すること
- その区分を使っている料金表が、いくつあるか
- 作り直したあと、反映まで当日中に終えられるか
- 既存の商品を、新しい区分に割り当て直す時間があるか
セール期間中や、注文が立て込んでいる時期にやる作業ではありません。
だから最初に決めるときは、少なめに作って、足りなくなったら足すよりも、いま扱っている商品と、この先1年で扱いそうな商品を見て決めるほうがいいです。
区分を決める前に見ておくこと
送料区分を作る前に、手元でやっておくと早い作業があります。
扱っている商品を、実際の梱包サイズごとに並べてみることです。
商品ページ上のサイズではなく、箱に入れて出したときの大きさで並べます。
やってみると、ほとんどの商品が2つか3つの塊に集まることが多いです。
その塊が、そのまま区分になります。
逆に、どの塊にも入らない商品が出てきたときは、区分を増やす前にその商品だけ個別送料にする手もあります。
全部を区分で解こうとしないほうが、結果的に管理は楽です。
区分を直したら、既存の商品も見直す
区分を作り直したときに忘れやすいのが、すでに登録してある商品です。
料金表を直して反映まで終えても、商品側の割り当ては自動では変わりません。
古い区分のまま残っている商品は、新しい料金表の中で意図しない金額に当たることがあります。
商品数が多い店ほど、ここは一覧で確認したほうが早いです。商品情報をまとめて出力して、区分の列を並べ替えれば、割り当てのない商品や、おかしな区分の商品がすぐ見つかります。
送料区分は、送料を安くする機能ではありません。送料の計算を、毎回考えなくていい状態にするための機能です。
全国一律・地域別・2軸といった料金表そのものの作り方は、別の記事にまとめています。
区分に入れる料金表そのものの作り方は、こちらにまとめています。
区分をまたいで買われたときに送料がどうなるかは、こちらです。
さいごに
送料区分は、商品の性質で送料を変えるための機能です。
店全体で共通の設定で、国内便で使えるのは送料区分1のみ。料金表で使い、反映して、商品ごとに割り当てて、やっと自動計算されます。
そして、区分の数を変えると料金表を作り直すことになります。
だから最初に決めるときは、業者の料金表を再現しようとしないでください。
自分の商品を梱包サイズで並べて、実際に送料が変わる境目だけで分ける。それくらいの粗さで十分に回ります。
細かく作るほど正確にはなりますが、毎日の商品登録が止まるなら、その正確さは高くつきます。
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この記事を書いた人

ラクマート認定講師:TAKAHIRO
- 2015年から3年間ネットショップに挑戦するも1円も稼げず、100万円以上の借金を負う
- 2018年に融資を受け、ネットショップ経営に独学で挑戦する
- 初年度から年商2,000万円以上を売り上げる
- 2022年に楽天市場「月間優良ショップ」を受賞
- 2022年に始めたYouTubeが1ヶ月で登録者1万人突破(現在は3万人以上)
- 2023年に楽天市場「ショップ・オブ・ザ・マンス【都道府県賞】」を受賞
- 2024年にラクマート史上初の「認定講師」7人のうちの1人に選ばれる
- 楽天市場は出店8年目。2025年度は年商6,000万円、累計売上3億円を突破
- ラクマートでの累計仕入れは6,000万円以上。最上位のV10会員
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