皆さん、こんにちは!TAKAHIROです!
楽天に出店してしばらくすると、「相殺」という言葉に必ずぶつかります。
売上はあるのに振込額が少ない。請求書に書いてある金額と、実際に引き落とされる金額が違う。このあたりの「よくわからなさ」は、ほとんどが相殺の仕組みを知らないことから来ています。
この記事では、相殺とは何か、どういう順番で計算されて、帳簿をつけるときに何に気をつけるのかまでまとめます。
この記事でわかること
- 相殺は決済金と請求額を差し引きすること
- どちらが大きいかでお金の向きが変わる
- 相殺の対象にならない費用もある
- 相殺したあとの金額で記帳すると売上が実際より少なくなる
金額はすべて税別、2026年8月時点のものです。
相殺とは、差し引きのこと
相殺というのは、楽天が店舗に払うお金と、店舗が楽天に払うお金を、先に差し引きしてしまうことです。
楽天では、お客様が支払った代金をいったん楽天が預かります。その一方で、店舗は楽天にシステム利用料や広告費を払う必要があります。この2つを別々にやり取りせず、相殺して差額だけを動かす、という設計になっています。

だから、決済金がそのまま振り込まれることはありません。毎月の振込額は、すでに何かが引かれたあとの金額です。
どちらが大きいかで、お金の向きが変わる
相殺の結果は、月によって向きが変わります。

決済金のほうが大きければ、差額が振り込まれます。請求のほうが大きければ、逆に自分が楽天に払うことになります。
広告を大きく回した月、大型のセールに合わせて費用を積んだ月、出店料の更新が重なった月。こういう月は、請求のほうが決済金を上回ることがあります。
なお、相殺の結果として楽天から振り込まれるときの振込手数料は楽天が負担します。ここは店舗側の負担にはなりません。
締日から何日後に振り込まれるのか、という入金日そのものの数え方はこちらです。
相殺の対象にならないもの
ほとんどの費用は相殺されますが、例外もあります。
代表的なのが初回の出店料です。これは相殺の対象外で、別途、自分で支払う必要があります。
初回出店料の扱い
- 請求の締日は契約開始日(アカウントが開いた日)
- 支払期限は契約開始日から20日以内
- 相殺されないので、決済金から引かれる形にはならない
- 支払期限より前にショップを開きたい場合は、オープン審査を出す時点で支払いが必要
2回目以降の出店料は自動更新で、契約更新月に締められ、そこから通常の相殺の流れに乗ります。
支払いは、自動振替か振込か
相殺した結果、自分が楽天に払う側になった場合の支払い方は2つです。
| 方法 | 内容 |
|---|---|
| 自動振替 | 指定した口座から自動で引き落とされる。振替手数料はかからない |
| 振込 | 自分で楽天に振り込む |
自動振替を使う場合、振替元に指定できるのは楽天銀行の口座だけです。口座名義にも条件があります。
| 出店形態 | 口座名義 |
|---|---|
| 法人 | 楽天市場と契約している会社名 |
| 個人事業主 | 楽天市場と契約している代表者名 |
この名義が契約情報とずれていると登録できません。申し込みが通らない理由の多くはここです。
振替日は毎月月末です。その月の月末が支払期限になっている請求金額が引き落とされます。土日祝など金融機関が休みの日にあたる場合は翌営業日になります。

スケジュールも押さえておきます。費用が締まってから実際に支払うまで、4段階あります。
ここで大事なのは、請求計算書に載っている金額と、実際に動く金額は違うということです。請求計算書は相殺する前の数字で、相殺したあとの数字が出るのは精算書のほうです。請求計算書だけを見て「今月こんなに払うのか」と驚く必要はありません。
相殺があると、帳簿が狂う
ここからは会計の話です。相殺は便利な仕組みですが、そのまま記帳すると数字が合わなくなります。
たとえば、決済金100万円から30万円が相殺されて70万円が振り込まれたとします。このとき、通帳に入ってきた70万円を売上として記帳すると、売上が30万円ぶん少なくなります。同時に、楽天に払った30万円の費用も帳簿から消えます。
正しくは、こう分ける
- 売上として100万円を計上する
- 費用として30万円を計上する
- 結果として手元に残るのが70万円
売上と費用を別々に計上して、差額が入金になっている、という形にする必要があります。入金額をそのまま売上にしてはいけません。
もうひとつ、売上の集計の基準にも癖があります。楽天が出してくる売上のデータは、発送完了報告をした月で集計されています。注文が入った月ではありません。月をまたいで発送した注文は、翌月の売上として集計されます。
さらに、店舗が出したクーポンの値引き額は、この集計には含まれていません。クーポンを多く使っている店ほど、ここを別で拾わないと数字が合わなくなります。
楽天の費用は、どう分類するか
楽天の請求品目は数が多く、名前もわかりにくいものが並びます。ただ、大きく分けると6つに整理できます。
| 分類 | 入るもの |
|---|---|
| 出店料 | 各プランの出店料 |
| システム利用料 | システム利用料、ポイント付与料など |
| 決済手数料 | 楽天ペイ利用料など |
| 販売促進費 | 各種の広告掲載料 |
| 教育研修費 | イベント参加費、楽天大学の受講料など |
| 物流費 | 楽天スーパーロジスティクスのサービス料金など |
この分け方で毎月の費用を並べると、自分の店が何にお金を使っているのかがはっきりします。
請求品目そのものの読み方については、「楽天の請求書に並ぶ品目を全部説明する」で詳しく書いています。
さいごに
まとめます。
この記事の要点
- 相殺は決済金と請求額を差し引きして差額だけを動かす仕組み
- 請求のほうが大きい月は、入金がゼロで支払いが発生する
- 初回出店料は相殺されない。持ち出しで先に払う
- 自動振替は残高不足だと再実行されない
- 記帳は売上と費用を分けて計上する。入金額を売上にしない
相殺の仕組みそのものは、店舗にとって悪い話ではありません。振込手数料もかかりませんし、支払いの手間も減ります。
ただ、お金の流れが見えにくくなるのは確かです。見えにくいまま走ると、利益が出ているのかどうかが自分で判断できなくなります。最初に一度、分けて見る癖をつけておいてください。
請求書に並ぶ費用の全体像は、品目ごとにこちらで説明しています。
楽天で儲からないと感じている理由については、こちらの記事でも書いています。
ではでは!
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この記事を書いた人

ラクマート認定講師:TAKAHIRO
- 2015年から3年間ネットショップに挑戦するも1円も稼げず、100万円以上の借金を負う
- 2018年に融資を受け、ネットショップ経営に独学で挑戦する
- 初年度から年商2,000万円以上を売り上げる
- 2022年に楽天市場「月間優良ショップ」を受賞
- 2022年に始めたYouTubeが1ヶ月で登録者1万人突破(現在は3万人以上)
- 2023年に楽天市場「ショップ・オブ・ザ・マンス【都道府県賞】」を受賞
- 2024年にラクマート史上初の「認定講師」7人のうちの1人に選ばれる
- 楽天市場は出店8年目。2025年度は年商6,000万円、累計売上3億円を突破
- ラクマートでの累計仕入れは6,000万円以上。最上位のV10会員
- 紹介したラクマート利用者は1,400人以上。中国の工場・船便倉庫と1688本社も現地視察ずみ
ふだんは、こんな発信をしています
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