仕入れる

初仕入れの7割が売れ残った|そこから立て直すまでにやったこと

68.初仕入れの7割が売れ残った

この記事を書いた人:TAKAHIRO|楽天市場出店8年目・年商6,000万円|ラクマート史上初の認定講師7人の1人

物販を始める前は、流れがとてもシンプルに見えていました。売れそうな商品を見つけて、仕入れて、出品して、売れて、利益が出る。

僕もそう思っていました。でも、初めてまとまった量を仕入れたとき、体感で7割ほどが売れ残りました

段ボールの中に商品が残っている。売上は思ったほど立たない。仕入れに使ったお金は戻ってこない。あのときの重さは、いまでもはっきり覚えています。

この記事では、7割残ったところから何をして立て直したのかと、いま同じことが起きたら最初にどこを見るのかを書きます。

段ボールに商品が残っているのに、売上が立たない

初めての仕入れは、いま思うと明らかに数が多すぎました。まとめて買ったほうが1個あたりが安くなるので、そのほうが得だと思っていたんです。

届いた段ボールを開けたときは、正直うれしかったです。自分の商品がここにある、という感覚がありました。

その気持ちが変わり始めるのは、出品してから2週間ほど経った頃です。動いた分より、残っている分のほうがはるかに多い。部屋の隅の段ボールが、毎日目に入ります。

TAKAHIRO

売れていないことより、「あの段ボールをどうにかしないといけない」という気持ちのほうが重かったです。

売れ残りがしんどいのは、金額そのものだけではありません。自分の判断が外れたことが、物として部屋に置いてあるからだと思います。

しかも在庫は、置いておくだけで場所を取ります。数が多いと、どれが何個あるのか把握するだけでも時間がかかります。お金だけでなく、注意力も持っていかれるのが在庫です。

物販がいちばん怖いのは、お金が商品に変わったまま戻らない感覚

物販の怖さを一言で言うなら、売れないことそのものではありません。お金が商品に姿を変えたまま、戻ってこない感覚です。

仕入れた瞬間、現金は減ります。でも商品は増えているので、帳簿の上では損をしていません。にもかかわらず、次に使えるお金は確実に減っています

仕入れたお金が現金に戻るまでの流れ

この流れで言うと、売れ残りは2番目で止まったままの状態です。広告にも、次の仕入れにも、生活費にも回せません。

在庫が悪いのではなく、「戻ってくる予定がいつなのか分からないお金」が増えている状態が苦しいんです。

だから僕は、売れ残りを見るときに何個残っているかではなく、いくら戻ってきたかから見るようになりました。ここは後半でもう一度書きます。

売れ残った直後、僕がやったのは反省ではなく言い訳だった

正直に書きます。売れ残ったとき、僕はすぐには反省できませんでした。やっていたのは、売れない理由を見に行かなくて済む説明を探すことです。

当時、自分に言っていたこと

  • たまたまタイミングが悪かっただけじゃないか
  • まだ見つけてもらえていないだけじゃないか
  • もう少し待てば売れるんじゃないか
  • この商品を選んだ理由はちゃんとあったはずだ

物販では、待つことが必要な場面も本当にあります。出してすぐ売れる商品ばかりではありません。

ただ当時の僕は、「待つ」と「現実から目をそらす」を混同していました

売れない理由を見に行くのが怖かったんです。商品選びが違ったのかもしれない。価格が高かったのかもしれない。写真で伝わっていなかったのかもしれない。説明文で不安を消せていなかったのかもしれない。

そういう可能性を確かめると、自分の判断が外れたことが確定します。それが嫌で、「そのうち売れる」と思いたかったんだと思います。

売れないときにどこから見ればいいのかは、別の記事に手順としてまとめています。

38.ネットショップで売れないときに最初に見る場所|「売れないから広告」が一番危ない
ネットショップで売れないときに最初に見る場所|「売れないから広告」が一番危ないネットショップで売れないとき、最初にどこを見るか。楽天8年目の現役店長が実際に使っている切り分け手順(需要→競合→1枚目→ペルソナの5ステップ)を解説。アクセスの有無で手順は変わらないこと、やってはいけない「売れないから広告増額」と「延命の値下げ」、3年売れなかった僕自身の話まで。...

残った在庫を「悪」にすると、判断が鈍る

立て直すときにいちばん効いたのは、作業ではなく見方を変えたことでした。売れ残りを失敗ではなく、仕入れ判断の答え合わせとして見る

気分としては、売れ残りはかなり嫌です。でもそこには、リサーチだけでは絶対に手に入らない情報が入っています。

売れ残りが教えてくれること

この表の使い方は簡単で、自分の店がどの行で止まっているかを1つ選ぶだけです。全部を同時に直そうとすると、結局どれも中途半端になります。

在庫そのものが悪いわけではありません。在庫があれば早く届けられますし、欠品も防げます。怖いのは、なぜその数を持っているのか説明できない在庫のほうです。

在庫管理は、何個持つかを決める仕事ではありません。なぜその数なのかを説明できる状態にしておく仕事です。

「在庫=悪」にしてしまうと、残っている事実そのものが責める材料になります。そうなると、値下げも損切りも負けを認める作業に見えてきて、動けなくなります。

立て直すときに、最初に分けた2種類の在庫

7割残った状態から手をつけるとき、僕が最初にやったのは全部を2つに分けることでした。

残った在庫を2つに分ける

分け方の基準は、期待ではなく反応です。出してから今日までに1件でも動いたかどうか、アクセスは来ているのかどうか。ここで線を引きました。

まだ売れる見込みがある側にやったこと

  • 1枚目の写真を撮り直す
  • 価格と送料の合計金額を見直す
  • 説明文で、買う前に不安になる点を先に書く
  • 相性のいいものをセットにして見せ方を変える

見込みが薄い側にやったこと

  • 利益が薄くても現金に戻す
  • 同じ商品を次も扱うなら、撮影用の見本として残す
  • 理由を書いたうえで、処分価格に切り替える
  • 売れない前提で、保管し続ける費用と比べて決める

全部がきれいに売れたわけではありません。損切りした商品もあります。それでも、損切りを含めて立て直しでした。

物販は、仕入れた瞬間に勝ち負けが決まる仕事ではありません。売れ残ったあとにどう動くかで、結果はかなり変わります

次の仕入れを、どのタイミングで打つか

売れ残りがあると、全部売り切ってからでないと次に進んではいけないような気がします。僕もそう思っていました。

ただ、商売のお金は問題集のように1ページずつ終わるものではありません。最初の商品が動いている途中で、その売上を次に回して、また売る。その循環で少しずつ大きくなります。

在庫の判断で見る数字

見るのはこの4つです。この仕入れにいくら使ったか。手数料と送料を引いていくら戻ったか。近いうちに出ていく支払いに必要な現金を確保できているか。何日で何割が動いたか。

たとえば売れた枚数が9割でも、値下げを重ねた結果戻ったお金が仕入れ額の半分なら、話はまったく違います。売れているように見えるのに現金がなくなるのは、この状態です。

仕入れ資金が戻っていて、次の支払いに必要な現金も別に置けているなら、残りがあっても小さく次へ進んでいいと思います。全部を再投資する必要はありません。

そして次の仕入れは、残った理由を1つでも反映させてから打ちます。同じ数をもう一度買うのではなく、動いた側を少し厚く、残った側を減らす。それだけで前回とは別の仕入れになります。

最初の仕入れは、利益のためだけの仕入れではない

7割残した経験から、いま強く思っていることがあります。最初から大きく当てにいかないほうがいい、ということです。

最初の仕入れは、利益を出すためだけのものではありません。実際に商品を持つと、画面の前では絶対に分からないことが一度に分かります。

  • 写真を撮るのが思ったより難しいこと
  • ページを1つ作るのに時間がかかること
  • 送料と資材が利益をかなり削ること
  • 保管する場所が先に足りなくなること
  • 売れ残ったときの、気持ちの重さそのもの

これはリサーチをどれだけ丁寧にやっても手に入りません。だから最初は小さく試して、動いたら増やす。動かなかったら理由を見る。この順番のほうが、結果的に早く進みます

いきなり大きく仕入れて当たれば気持ちはいいですが、外したときのダメージも同じだけ大きいです。僕のように、段ボールを見るたびに気持ちが重くなります。

さいごに

売れ残りは本当にしんどいです。お金が減った感じがして、部屋は圧迫されて、自分の判断が間違っていたように感じます。

ただ、売れ残った時点では、まだ何も終わっていません。そこから何を読み取って、いくら現金に戻せるかで、次が変わります。

この記事のまとめ

  • 怖いのは売れないことではなく、お金が商品のまま止まること
  • 売れ残りは失敗ではなく、仕入れ判断の答え合わせ
  • 在庫を悪にすると、値下げも損切りもできなくなる
  • 立て直しは、見込みがある側と薄い側に分けるところから
  • 次へ進む判断は、残数ではなく戻ったお金と手元の現金

僕は初めての仕入れで7割を残しました。いま振り返ると高い授業料でしたが、その分だけ仕入れ前に立ち止まれるようになりました

もし今、売れ残りを抱えて落ち込んでいる人がいたら、在庫を責める前に、そこから何が分かるかを見てみてください。

在庫がお金に戻らないときに効いてくるのは、資金の持ち方のほうです。

70.資金ショート寸前で学んだ「売上と現金は別物」
ネットショップの資金ショート寸前で学んだ「売上と現金は別物」2か月で400万円ほど売れて粗利益率60%なのに、口座残高が50万円を切った時期の話です。入金より先に仕入れ代が出ていく構造、利益と現金の違い、資金が細ったときに何から止めたのかを、楽天出店8年目の現役店長が書いています。...
ネットショップの仕入れ資金はいくら必要?【2026年版】円安で「7年前の300万円」は450万円になりましたネットショップの仕入れ資金をいくら用意すべきかを、2026年8月の数字で計算し直しました。1元16円→24円で同じ300万円で買える量は3分の2に。月商目標別の必要資金の早見表、売れているのにお金がなくなる仕組み、生活費を別に用意する理由まで現役8年目の店長が解説します。...
67.ネットショップが全く売れなかった3年間
ネットショップが全く売れなかった3年間|動いていたのに進まなかった理由ネットショップを始めて3年間ほとんど売れなかった時期に何が足りなかったのかをまとめました。店を作っては閉じ、別のビジネスを調べ、また店を作る。確かめる前に次へ移っていた3年間と、そこから何を変えたのかを楽天出店8年目の現役店長が書いています。...

ではでは!

楽天出店を考え始めた方へ

無料のメール講座「楽天出店21ステップ勉強会」をやっています。
毎日1通・21日間のメール講座です。

  • 読むのは、1通2〜3分
  • 専用シートに1日1マス埋めると、21日後に「あなたの店の設計図」が完成
    (誰に・何を・いくらで・どれだけの資金と時間で売るか)
  • 登録した瞬間に、道具が4つ届きます
    (設計図シート/関税計算テンプレ/利益率シミュレーター/集客診断シート)
  • 「簡単に稼げます」系の話はしません。
    出店するかどうかを、自分の数字で決められるようになるための講座です
講座の詳しい内容を見てみる

※メールを待たずに、今すぐ全手順を知りたい方には、有料の「0から始める楽天市場の教科書」もあります。

0から始める楽天市場の教科書はこちら

【楽天市場の資料請求】

楽天への出店をまだ決めきれていない段階の方は、先に出店資料を取り寄せておくと判断がしやすくなります。いまのプランや費用の最新の話は、担当の方に直接聞くのが一番早いです。

僕自身も資料請求がきっかけで出店を決め、いまでは一番大きな「売上の柱」になっています。

※下記は楽天市場の資料請求の紹介リンクです。お申し込みがあると僕に紹介料が入ります。もし資料請求する機会があれば、よろしかったらこちらから請求していただけると嬉しいです。

楽天市場の出店資料請求

この記事を書いた人

ラクマート認定講師の授賞式の様子(2024年・中国での式典)

ラクマート認定講師:TAKAHIRO

  • 2015年から3年間ネットショップに挑戦するも1円も稼げず、100万円以上の借金を負う
  • 2018年に融資を受け、ネットショップ経営に独学で挑戦する
  • 初年度から年商2,000万円以上を売り上げる
  • 2022年に楽天市場「月間優良ショップ」を受賞
  • 2022年に始めたYouTubeが1ヶ月で登録者1万人突破(現在は3万人以上)
  • 2023年に楽天市場「ショップ・オブ・ザ・マンス【都道府県賞】」を受賞
  • 2024年にラクマート史上初の「認定講師」7人のうちの1人に選ばれる
  • 楽天市場は出店8年目。2025年度は年商6,000万円、累計売上3億円を突破
  • ラクマートでの累計仕入れは6,000万円以上。最上位のV10会員
  • 紹介したラクマート利用者は1,400人以上。中国の工場・船便倉庫と1688本社も現地視察ずみ

ふだんは、こんな発信をしています

ここまで読んでいただきありがとうございました。ブログ以外だと、だいたいこのあたりにいます。

  • 日々のルーティン動画(YouTube)
    朝の出荷から夜の受注処理まで、店長の1日をそのまま撮った動画です。「ネットショップって毎日なにをしてるの?」の答えになると思います
  • TAKAHIROラジオ(音声)
    作業しながら聴ける音声チャンネルです。数字だけでは伝わらない話や、うまくいかなかったときの話をしています
  • Substack(コラム・ライブ配信)
    週2〜3本のペースで発信しています。ブログに書ききれなかった現場の話はこちらに。ライブ配信も予定しています
ルーティン動画を見てみる ラジオを聴いてみる Substackをのぞいてみる
ABOUT ME
TAKAHIRO
自宅で妻と2人ネットショップを経営8年目 ・27歳まで社畜 ・現在の年商6000万 ・受賞歴:楽天市場月間優良ショップ ・通算売上4億円突破 ・好きなもの:ゼルダの伝説、ドラクエ、NBA

COMMENT

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA