売る

楽天のクーポンにかかる費用|1枚50円の仕組みと、値引き分が課金対象から外れる話

44.楽天のクーポンにかかる費用|1枚50円の仕組みと、値引き分が課金対象から外れる話

この記事を書いた人:TAKAHIRO|楽天市場出店8年目・年商6,000万円|ラクマート史上初の認定講師7人の1人

皆さん、こんにちは!TAKAHIROです!

楽天のクーポンは、店舗が自由に出せる販促手段です。ポイント倍率のように楽天の承認を待つ必要もありません。僕自身、販促の軸はクーポンに置いています。

ただ、クーポンのコストは値引き額だけではありません。2024年4月から、使われた枚数に応じたシステム利用料がかかるようになっています。

この記事では、クーポンのお金の流れをまとめます。値引き分が他の費用にどう効くのかまで見ておくと、ポイント倍率とどちらを使うかの判断がしやすくなります。

この記事でわかること

  • クーポンのコストは値引き額 + 1枚50円の2階建て
  • 月50枚までは請求されない。51枚目から課金される
  • クーポンの値引き分には他の費用が乗らない
  • 値引き額の計算は対象商品を指定するかどうかで変わる
  • 僕がポイント倍率よりクーポンを選んでいる理由

金額はすべて税別、2026年8月時点のものです。

クーポンの費用は2階建て

まず全体像です。クーポンを1枚使われると、値引きした金額と、1枚あたり50円のシステム利用料の2つが発生します。

クーポンにかかる2種類のコスト

値引き額のほうは当然として、見落とされやすいのが下の50円です。請求書には「システム利用料_ショップクーポン」という品目で載ります。

この50円は2024年4月1日以降の注文から適用されています。それ以前からクーポンを運用していた人ほど、「昔と同じ感覚」で出していると請求書で驚くことになります。

クーポンサービスそのものの名前はRaCoupon(ラ・クーポン)です。利用にあたって申し込みは要りません。出店していれば最初から使えます。

1枚50円。ただし月50枚までは0円

50円の計算には、無料の枠があります。

ショップクーポンのシステム利用料

  • 1か月あたりの利用枚数が50枚以下なら発生しない
  • 51枚以上使われた場合は、50枚分を差し引いた枚数に対して計算する
  • 1枚あたり50円(税別)
クーポン利用枚数別のシステム利用料

たとえば月に300枚使われたら、(300 − 50)× 50円で12,500円です。月1,000枚まで行くと47,500円になります。

数えるのは発行した枚数ではなく、実際に使われた枚数です。クーポンをたくさん出しても、使われなければこの費用は増えません。逆に言えば、よく効いているクーポンほど、この費用も伸びます。クーポンで売上を作る設計にするなら、最初から原価に入れておいてください。

例外もあります。サンキュークーポン(購入後に自動で配られるタイプ)は、現時点では無料期間中です。また、広告を伴うクーポンは一部が請求対象から除外されます。

キャンセルの反映は、クーポンが使われた受注の翌月末までです。ここもシステム利用料やポイント付与料と同じ締めになっています。

クーポンを出すと、他の費用は下がる

ここが、クーポンを考えるうえでいちばん大事なところです。

クーポンで値引きした分は、他の費用の課金対象から外れます

クーポンの値引き分が課金対象から外れる範囲
費用クーポンの値引き分の扱い
システム利用料(自分で出したクーポン)値引き後の金額に課金
システム利用料(楽天が配ったクーポン)値引きの金額に課金
安全性・利便性のシステム利用料クーポン種別を問わず値引き後
楽天ペイ利用料決済高からクーポン利用金額を除く
ポイント付与料クーポンで値引きした分は付与の対象外

つまり、1万円の商品を1,000円のクーポンで9,000円で売った場合、9,000円を土台に各費用が計算されます。値引き分に手数料が乗ることはありません。

ひとつだけ例外が楽天が原資を持つクーポンです。楽天主催のイベントで配られるクーポンで安く売れた場合、システム利用料は値引きされる前の金額で計算されます。「売上のわりに手数料が高い」と感じる月は、たいていこれです。

もちろん、値引きした分の利益は消えています。手数料が下がることを理由にクーポンを出す、という話ではありません。ただ、同じ実質値引きでも、ポイント倍率とは費用の乗り方が違うという事実は知っておいたほうがいいです。

値引き額の計算は、対象商品の指定で変わる

クーポンを設定するときに、対象商品を指定するかどうかを選びます。ここで値引き額の計算が変わります。見落としやすいポイントです。

対象商品を指定しない場合

注文に入っているすべての商品の税込単価が値引きの対象になります。

例:30%引き・利用可能回数2回・対象商品の指定なし

  • 商品A(税込110円)を3個、商品B(税込220円)を1個、送料300円で購入
  • 77円 + 77円 + 77円 + 154円 + 送料300円
  • 685円のお買い物になる

対象商品を指定する場合

指定した商品の税込単価だけが対象で、しかもクーポン1回の利用につき1点分が値引きされます。

例:30%引き・利用可能回数2回・商品Aを対象商品に指定

  • 同じ注文でも、値引きされるのは商品Aの2点分だけ
  • 77円 + 77円 + 110円 + 220円 + 送料300円
  • 784円のお買い物になる

同じ「30%引き」でも、約100円の差が出ています。端数は切り捨てです。

対象商品を指定するときは、有効期間を14日以内にするか、全利用回数の上限を1,000回以下にするか、獲得条件で会員ランクを指定するか、このいずれかの設定が必要になります。指定できる商品数は5,000商品までです。

僕がクーポン派である理由

ここからは僕の判断の話です。ポイント倍率とクーポン、どちらに寄せるかでよく聞かれます。僕はクーポンに寄せています。理由は2つです。

理由1:低単価では、値引き額のほうが効く

1,000円の商品にポイント20倍を付けても、お客様がもらえるのは200ポイントです。同じ1,000円の商品を798円のクーポンで出したほうが、お客様から見た「お得」は明らかに大きく見えます。負担する額はほとんど変わりません。

ただし、これは単価によってひっくり返ります。1万円の商品なら20倍で2,000円分になるので、ポイントも十分に効きます。クーポンか倍率かは、客単価で決まるということです。

理由2:負担が発生する母数が違う

ポイント倍率は、買った人全員に自動で乗ります。クーポンは、使った人にしか乗りません。

ポイント倍率とクーポンで負担が発生する母数の違い

商品ページにクーポンを出していても、気づかない、面倒、そのまま買う、という理由で使わずに買っていく人がいます。僕の店の実感では、10人中2〜3人くらいは使わずに買っていきます。これは僕の体感で、楽天が公表している数字ではありません。

もちろん、使われて売れるのが目的です。消化率が10割にならないのは結果の話であって、狙うものではありません。ただ、費用を見積もるときの前提としては覚えておいて損はないです。

ポイントの費用構造については「楽天ポイントは誰が負担しているのか」で詳しく書いています。倍率を上げる前に、そちらも見ておいてください。

楽天ポイントは誰が負担しているのか|原資・対象範囲・倍率のコストを分解する
楽天ポイントは誰が負担しているのか|原資・対象範囲・倍率のコストを分解する楽天ポイントの原資を出しているのは楽天ではなく店舗です。何にポイントが付くのか、送料を「込」にすると何が変わるのか、倍率を上げると誰がいくら払うのか、スーパーDEALで課金される範囲はどこまでかを、楽天出店8年目の現役店長が分解します。...

出すときに決める項目

最後に、実際にクーポンを作るときに決める項目を整理しておきます。ここを雑にすると、意図しない使われ方をします。

項目決めること
値引きプラン定額値引き/定率値引き/送料無料の3つから選ぶ
有効期間最短で登録の60分後から。開始は登録日の30日後まで指定でき、期間は最長3か月
公開設定商品ページや検索結果に表示するかどうか
1人あたりの利用回数同じ人が何回使えるかの上限
全体の利用回数クーポン全体で何回まで使えるかの総数
併用可否他のクーポンと重ねて使えるかどうか
利用条件「○円以上」「○個以上」といった条件を付けられる
獲得条件会員ランク/店舗の購入履歴/性別/年齢/誕生月/居住地で絞れる

全体の利用回数上限は必ず入れてください。想定より当たったときに、値引き原資と1枚50円の両方が青天井で伸びます。ここを空欄のまま走らせると、月末に計算が合わなくなります。

獲得条件で会員ランクを指定すると、他の獲得条件は指定できなくなります。「ダイヤモンド会員かつ購入履歴あり」のような組み合わせはできません。

サンキュークーポンのほうは、購入後に自動で配られるタイプです。獲得できる金額条件や、初回購入のお客様だけに絞るといった設定ができます。リピートを作りたいときは、こちらのほうが素直に効きます。

さいごに

まとめます。

この記事の要点

  • クーポンのコストは値引き額 + 1枚50円の2階建て
  • 月50枚までは請求されない。51枚目から(枚数−50)×50円
  • 数えるのは発行枚数ではなく利用枚数
  • クーポンの値引き分にはシステム利用料もポイントも乗らない
  • ただし楽天原資のクーポンだけは、システム利用料が値引き前に課金される
  • 対象商品を指定すると、1回の利用につき1点分しか値引きされない

クーポンは、楽天の販促のなかでいちばん自由度が高い手です。申し込みも承認も要らず、明日から出せます。だからこそ、コストの構造を先に押さえてから設計するのが効きます。

請求書に並ぶ費用の全体像は、品目ごとにこちらで説明しています。

47.楽天の請求品目を全部説明する|締めのタイミングと、課税・不課税の見分け方
楽天の請求品目を全部説明する|締めのタイミングと、課税・不課税の見分け方楽天の請求品目は「支払」と「請求」の2面に分かれ、締めのタイミングも品目ごとに違います。主要品目の一覧、ポイント付与料が不課税でアフィリエイト原資が課税という落とし穴、品目名の読み方まで、楽天出店8年目の現役店長が整理します。...

楽天で儲からないと感じている理由については、こちらの記事でも書いています。

22.「楽天出店は儲からない」は本当か?
「楽天出店は儲からない」は本当か?8年目の現役店長が費用の全部と後悔を正直に答える「楽天出店は儲からない・後悔する」は本当か。楽天8年目・年商6,000万円の現役店長が、儲かるかの分かれ目になる月商100万円ラインの計算、「儲かってないかも」と青ざめたまとめ請求の話、売上があっても消えていく店の共通点、プラン切替で高い手数料を1年払った後悔まで、実体験で正直に書きました。...

ではでは!

楽天出店を考え始めた方へ

無料のメール講座「楽天出店21ステップ勉強会」をやっています。
毎日1通・21日間のメール講座です。

  • 読むのは、1通2〜3分
  • 専用シートに1日1マス埋めると、21日後に「あなたの店の設計図」が完成
    (誰に・何を・いくらで・どれだけの資金と時間で売るか)
  • 登録した瞬間に、道具が4つ届きます
    (設計図シート/関税計算テンプレ/利益率シミュレーター/集客診断シート)
  • 「簡単に稼げます」系の話はしません。
    出店するかどうかを、自分の数字で決められるようになるための講座です
講座の詳しい内容を見てみる

※メールを待たずに、今すぐ全手順を知りたい方には、有料の「0から始める楽天市場の教科書」もあります。

0から始める楽天市場の教科書はこちら

【楽天市場の資料請求】

楽天への出店をまだ決めきれていない段階の方は、先に出店資料を取り寄せておくと判断がしやすくなります。いまのプランや費用の最新の話は、担当の方に直接聞くのが一番早いです。

僕自身も資料請求がきっかけで出店を決め、いまでは一番大きな「売上の柱」になっています。

※下記は楽天市場の資料請求の紹介リンクです。お申し込みがあると僕に紹介料が入ります。もし資料請求する機会があれば、よろしかったらこちらから請求していただけると嬉しいです。

楽天市場の出店資料請求

この記事を書いた人

ラクマート認定講師の授賞式の様子(2024年・中国での式典)

ラクマート認定講師:TAKAHIRO

  • 2015年から3年間ネットショップに挑戦するも1円も稼げず、100万円以上の借金を負う
  • 2018年に融資を受け、ネットショップ経営に独学で挑戦する
  • 初年度から年商2,000万円以上を売り上げる
  • 2022年に楽天市場「月間優良ショップ」を受賞
  • 2022年に始めたYouTubeが1ヶ月で登録者1万人突破(現在は3万人以上)
  • 2023年に楽天市場「ショップ・オブ・ザ・マンス【都道府県賞】」を受賞
  • 2024年にラクマート史上初の「認定講師」7人のうちの1人に選ばれる
  • 楽天市場は出店8年目。2025年度は年商6,000万円、累計売上3億円を突破
  • ラクマートでの累計仕入れは6,000万円以上。最上位のV10会員
  • 紹介したラクマート利用者は1,400人以上。中国の工場・船便倉庫と1688本社も現地視察ずみ

ふだんは、こんな発信をしています

ここまで読んでいただきありがとうございました。ブログ以外だと、だいたいこのあたりにいます。

  • 日々のルーティン動画(YouTube)
    朝の出荷から夜の受注処理まで、店長の1日をそのまま撮った動画です。「ネットショップって毎日なにをしてるの?」の答えになると思います
  • TAKAHIROラジオ(音声)
    作業しながら聴ける音声チャンネルです。数字だけでは伝わらない話や、うまくいかなかったときの話をしています
  • Substack(コラム・ライブ配信)
    週2〜3本のペースで発信しています。ブログに書ききれなかった現場の話はこちらに。ライブ配信も予定しています
ルーティン動画を見てみる ラジオを聴いてみる Substackをのぞいてみる
ABOUT ME
TAKAHIRO
自宅で妻と2人ネットショップを経営8年目 ・27歳まで社畜 ・現在の年商6000万 ・受賞歴:楽天市場月間優良ショップ ・通算売上4億円突破 ・好きなもの:ゼルダの伝説、ドラクエ、NBA

COMMENT

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA