皆さん、こんにちは!TAKAHIROです!
楽天で買い物をしていると、当たり前のようにポイントが付きます。お客様からすれば「楽天がくれるもの」に見えます。
でも、出店している側から見ると景色が違います。あのポイントの原資を出しているのは、楽天ではなく店舗です。
この記事では、ポイントのお金の流れを分解します。何に対してポイントが付くのか、倍率を上げると誰がいくら払うのか、そして僕が実際に損をしたスーパーDEALの落とし穴まで書きます。
この記事でわかること
- 通常の1%を含めて、ポイントの原資は店舗負担
- ポイントが付くのは商品代金(税抜)だけ。送料の扱いは設定で変わる
- お客様がポイントで払っても、その分の代金は楽天から店舗に入る
- 倍率は自分で申し込んで、自分で払う仕組みになっている
- スーパーDEALで課金されるのは流入元を問わない、対象商品の売上全部
- 低単価の商品では、倍率よりクーポンのほうが動くことがある
金額はすべて税別、2026年8月時点のものです。
ポイントの原資は、店舗が出している
まず、いちばん大事なところから。
楽天のポイントは、原則としてお客様が使った金額(税抜)の1%が付きます。この1%は楽天からのサービスに見えますが、その料金分は、商品を売った店舗が負担しています。
楽天のルール上も、ポイントの原資(料金分)は各店舗に負担してもらう、と明記されています。請求書には「ポイント付与料」という品目で乗ってきます。
つまり、1,000円の商品を1個売ったら、通常でも10円分のポイント原資を出しています。売上が1,000万円あれば、通常の1%だけで10万円です。売上に比例して自動で積み上がるコストだと思っておくのが正しい理解です。
何にポイントが付くのか
次に、何に対して1%が計算されるのかです。ここを勘違いすると、請求額を見たときに「思っていた額と違う」となります。
付与の対象は、1商品ごとの金額(税抜)です。ざっくり言うと、こうなります。
| 注文の中の項目 | ポイントの対象になるか |
|---|---|
| 商品代金(税抜) | なる |
| 消費税 | ならない |
| 送料(「別」で設定している場合) | ならない |
| 送料(商品価格に「込」で設定している場合) | なる(送料分にも付与率に応じて課金) |
| 代引手数料(「込」で設定している場合) | なる |
| クーポンで値引きした分 | ならない |
注目してほしいのは送料の扱いです。送料を商品価格に「込」で設定している店舗は、送料の部分にもポイント付与率に応じた課金が発生します。
もうひとつ、クーポンで値引きした分にはポイントが付きません。これは店舗側から見れば、クーポンを使ってもらったほうがポイント原資は軽くなるということでもあります。このあたりは記事の後半でもう一度触れます。
クーポン側にいくらかかるのかは、こちらに書いています。
ポイント原資の負担対象になるのは、楽天会員として購入されたお買い物です。モバイルからの購入も同じように対象になります。
ポイントで払われても、売上は減らない
ここは、出店したばかりの人がいちばん不安になるところだと思います。
お客様が全額ポイントで買ったら、うちには1円も入らないんじゃないの?
入ります。お客様が使ったポイント分の代金は、楽天から店舗に支払われます。ポイントは楽天の中の通貨のようなもので、それを立て替えるのは楽天側だと思っておいて問題ありません。
たとえば、確定ポイントを3,000ポイント持っているお客様が2,000円の注文をした場合、お客様の支払いは0円になりますが、店舗にはその2,000円が入ります。
| お客様の選択 | 使われるポイント | 店舗からお客様への請求額 |
|---|---|---|
| 「すべてのポイントを使う」 | 2,000ポイント | 0円 |
| 「一部のポイントを使う」(1,500ポイント指定) | 1,500ポイント | 500円 |
どちらの場合も、店舗の売上は2,000円です。ポイント払いは、店舗にとっては値引きではありません。負担しているのは、あくまで「付与するときの原資」のほうです。
倍率は、自分で申し込んで自分で払う
楽天で「ポイント10倍」の表示を見たことがない人はいないと思います。あれの正体は、店舗が申し込んでいるポイント倍付キャンペーンです。
通常1%のポイントを、2倍から10倍まで引き上げられる仕組みで、上乗せした倍率分の従量課金は、申し込んだ店舗が負担します。RMSの「店舗別ポイント変倍」から申し込みます。

税抜10,000円の商品を1個売ったとき、負担する原資はこうなります。10倍にすれば1,000円、20倍なら2,000円です。粗利がいくらの商品なのかを考えずに倍率を上げると、売れば売るほど利益が消える状態が普通に起こります。
申し込むときに引っかかりやすいところ
倍付キャンペーンには、運用面での制約がいくつかあります。
ポイント変倍の申し込みルール
- 同一サービスのキャンペーンを同じ期間に重ねて申し込むことはできない
- 申し込めるキャンペーンは最大20個まで(開催終了分を除く)
- 未入金の請求があると申し込めない。申込済みでも開催2営業日前までに入金確認が取れないと取消
- 楽天が主催するキャンペーンは申込締切まで、独自に設定したものは開催開始2時間前までキャンセル可
- 定期購入・頒布会の変倍は初回のみ。2回目以降は一律1倍に戻る
申し込んだあとは、店舗側で追加の設定は必要ありません。ただし開催が決まっているとは限らないので、開始時刻の前にステータスが承認済みになっているかは見ておいたほうがいいです。
スーパーDEALの落とし穴は「対象範囲」
ポイント施策の中で、僕が自分でやって損をしたのがスーパーDEALです。僕が使った側なので、中身まで書きます。
スーパーDEALは、最大50%という高い還元率でポイントを付けられる広告サービスです。専用の会場に掲載され、サーチ結果にも「スーパーDEAL」のアイコンが付きます。コストはポイント原資+広告掲載料の2階建てです。
| かかる費用 | 中身 |
|---|---|
| ポイント原資 | 対象商品の商品価格(税抜)に、設定した還元率をかけた分 |
| 広告掲載料 | 対象商品の商品価格(税込)から、店舗が全額負担するクーポンの値引き分を引いた金額の10% |
送料・代引手数料・ラッピング料は広告料の計算には含まれません。ただ、問題はそこではありません。
課金の対象は、流入元を問わないところです。
DEALの会場から来たお客様だけが対象だと思っていると、痛い目を見ます。実際に課金されるのは、対象商品の対象期間の売上そのものです。つまり、こうなります。
| どこから来た注文か | 10%の広告料がかかるか |
|---|---|
| スーパーDEALの会場から来た注文 | かかる |
| 楽天の自然検索から来た注文 | かかる |
| RPP広告など、自分で広告費を払って連れてきた注文 | かかる |
| SNSから、自分で連れてきた注文 | かかる |
僕はこれを楽天市場への募金と呼んでいます。集客効果はまったく感じられませんでしたし、周りの店舗さんからも効果があったという話は聞いたことがありません。これは僕の実感と、周囲から聞いた範囲の話です。データではありません。
もちろん、ジャンルや単価、利益率によっては成立する店舗もあるはずです。ただ、僕は使いません。理由は、ポイント原資と広告掲載料が集客効果に釣り合わないからです。
低単価では、ポイント倍率は効かない
ここまで費用の話ばかりしてきたので、最後に「じゃあ何を使えばいいのか」を書いておきます。
僕はクーポン派です。理由は2つあります。
理由1:低価格帯ほど、ポイントは動かない
1,000円の商品にポイント20倍を付けたとします。お客様がもらえるのは200ポイントです。これで人は動きません。
同じ1,000円の商品を、798円のクーポンで出したらどうでしょうか。負担する額はほとんど変わらないのに、見え方がまるで違います。

逆に、1万円の商品なら20倍で2,000円分になります。ここまで来るとポイントも十分に効きます。つまり「クーポンか倍率か」は、客単価で決まります。どちらが優れているという話ではありません。
理由2:負担が発生する母数が違う
もうひとつ、実務的な理由があります。
ポイント倍率は、買った人全員に自動で乗ります。100人買えば100人分です。一方、クーポンは使った人にしか乗りません。

商品ページにクーポンを出していても、気づかない、面倒、そのまま買う、という理由で使わずに買っていく人が一定数います。僕の店の実感では、10人中2〜3人くらいは使わずに買っていきます。これは僕の体感で、楽天が公表している数字ではありません。
もちろん、使われて売れるのが目的です。消化率が10割にならないのは結果の話であって、狙って使わせないようにするものではありません。ただ、費用を見積もるときにポイントは母数が100%、クーポンはそうではないという差は頭に入れておいたほうがいいです。
請求はいつ、どう来るのか
最後に、時間の話です。ポイント原資は売れた月にすぐ請求されるわけではありません。

通常購入の場合、ポイントは注文日に発生し、その翌朝にお客様へ付与されます。ただし付与された直後は仮のポイントで、注文日から20日後に確定ポイントになります。お客様が実際に使えるようになるのはここからです。
店舗側の請求は、さらに後ろにずれます。
| タイミング | 起きること |
|---|---|
| 注文日 | ポイントが発生する |
| 注文日から20日後 | 仮ポイントが確定ポイントになる |
| 発生日の翌月末 | 請求の締日。ここまでのキャンセルは反映される |
| 翌々月の10営業日頃 | 請求計算書が出る |
| その翌月20日頃 | 精算書が出て、その月末に精算される |
予約商品・定期購入・頒布会は起点が変わり、注文日ではなく注文確定日がポイントの発生日になります。定期購入や頒布会はお届け回ごとにポイントが発生するので、毎回きちんと原資が出ていく点も押さえておいてください。
楽天に払っている費用の全体像は、別の記事で分解しています。システム利用料の計算のされ方については「楽天のシステム利用料はどう計算されているのか」を読んでみてください。
さいごに
まとめます。
この記事の要点
- 通常の1%も倍率分も、ポイントの原資を出しているのは店舗
- 対象は商品代金(税抜)。送料を「込」にすると送料にも乗る
- お客様がポイントで払っても、その代金は楽天から店舗に入る
- スーパーDEALは流入元を問わず対象商品の売上全部に10%+ポイント原資
- 低単価ならクーポン、高単価なら倍率。判断の軸は客単価
- 請求の締日は発生日の翌月末。実際の精算はさらに数か月後
ポイントは、楽天でいちばん「無料のサービス」に見えて、いちばん静かに利益を削っていく費用です。倍率を上げる前に、その商品の粗利で何倍まで耐えられるのかを先に出しておく。それだけで、セール後の請求書の見え方が変わります。
請求書に並ぶ費用の全体像は、品目ごとにこちらで説明しています。
楽天で儲からないと感じている理由については、こちらの記事でも書いています。
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この記事を書いた人

ラクマート認定講師:TAKAHIRO
- 2015年から3年間ネットショップに挑戦するも1円も稼げず、100万円以上の借金を負う
- 2018年に融資を受け、ネットショップ経営に独学で挑戦する
- 初年度から年商2,000万円以上を売り上げる
- 2022年に楽天市場「月間優良ショップ」を受賞
- 2022年に始めたYouTubeが1ヶ月で登録者1万人突破(現在は3万人以上)
- 2023年に楽天市場「ショップ・オブ・ザ・マンス【都道府県賞】」を受賞
- 2024年にラクマート史上初の「認定講師」7人のうちの1人に選ばれる
- 楽天市場は出店8年目。2025年度は年商6,000万円、累計売上3億円を突破
- ラクマートでの累計仕入れは6,000万円以上。最上位のV10会員
- 紹介したラクマート利用者は1,400人以上。中国の工場・船便倉庫と1688本社も現地視察ずみ
ふだんは、こんな発信をしています
ここまで読んでいただきありがとうございました。ブログ以外だと、だいたいこのあたりにいます。
- 日々のルーティン動画(YouTube)
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週2〜3本のペースで発信しています。ブログに書ききれなかった現場の話はこちらに。ライブ配信も予定しています






